ネットショップは、出すより続けるほうが難しい
出店そのものは、いまや1日でできます。難しいのはその後で、閉店の理由を集めると売れない・在庫が残る・発送と問い合わせが回らないの3つでほぼ説明できます。どれも、始める前に手が打てるものばかりです。
いちばん多いのは「知られない」
良いものを作った、または仕入れた。ページも丁寧に作った。それでも売れない。この段階で止まる人がいちばん多い。
原因は品質ではなく、存在を知られていないことです。ネット上の店は、看板を出しただけでは誰も通りかかりません。
だから、店を作る前に確認すべきことがあります。いま、自分の商品を見てくれる人が何人いるか。ゼロなら、集客の設計が先です。
売上が立っても、利益が残らない
ECで見落とされやすいのが、売価と原価のあいだに挟まるものの多さです。
- 決済手数料、モールの出店料と販売手数料
- 送料と梱包材(送料無料にすると、こちらが負担します)
- 返品と不良品の対応費用
- 広告費、写真や撮影の費用
1商品あたりの利益を、これらすべて込みで一度計算する。ここをやっていないと、売れるほど苦しくなることがあります。
在庫は、売れるまで現金ではない
目利きができる人ほど陥りやすいのが、仕入れすぎです。良いものが分かるので、売れる見込みで多めに買ってしまう。
ところが仕入れは先に払い、入金は後から来ます。このずれが資金繰りを圧迫します。売れているのに現金がない、という状況は実際によく起こります。
最初は在庫を持たない形(受注生産、小ロット、予約販売)から始めるのが安全です。売れると分かってから増やせば、リスクはほとんどありません。
発送と問い合わせは、増えると効いてくる
注文が1日1件のうちは、誰でも回せます。問題は10件、20件になったときです。
1件あたりの作業時間を測っておくと、限界が計算できます。1件15分なら、20件で5時間。他の仕事をしながらでは回りません。
外注や発送代行を検討するのは、売れてからでは遅い。売れ始めた瞬間がいちばん忙しいので、その前に決めておくほうが確実です。
8つの型と、補うべきところ
| 型 | 強み | 補うところ |
|---|---|---|
| 一人で回せる | 運用・数字・対応 | 集客の設計 |
| 商品で勝つ | 目利きと発信 | 発送代行と在庫の持ち方 |
| 集客で勝つ | 人を集める力 | 対応の定型文と発送手順 |
| 運用で勝つ | 毎日の作業と対応 | レビューが集まる仕組み |
| 数字で勝つ | 利益設計と資金管理 | まず1商品を出すこと |
| 接客で勝つ | リピーターがつく | 手数料込みの利益計算 |
| 在庫を抱えやすい | 目利き | 在庫を持たない形から始める |
| まだ準備の段階 | 対応の下地 | 何を売るか→利益→店の順 |
始める前に確認する、法令と表示
扱う商材によって、必要な手続きが変わります。あとから指摘されると、販売停止になることもあります。
- 特定商取引法に基づく表示。通信販売では原則として必要です。
- 古物商の許可。中古品を仕入れて売る場合。
- 食品・化粧品・医薬品など。それぞれ別の許可や届出、表示義務があります。
- 景品表示法。効果や優良性の表現には制限があります。
制度は年によって変わります。解説記事ではなく、所管の官公庁の案内で最新の要件を確認し、判断に迷う場合は専門家にご相談ください。
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