外向きと内向きは、どちらが良いかではない
人の気持ちに敏感な人と、自分の考えを深められる人。よく比べられますが、これは優劣ではなく、いま意識が向いている方向の違いです。そして、向きは変えられます。
性格の外向性・内向性とは別のもの
まず、混同されやすいものを分けておきます。
- 外向性・内向性。人といるとエネルギーが増えるか、減るか。性格の傾向で、比較的変わりにくい。
- 外向き・内向きの意識。いま注意がどちらを向いているか。場面と状態で、かなり動きます。
この記事が扱うのは後者です。人といるのが好きな内向き意識の人もいますし、その逆もいます。
外向きだけだと、自分の消耗に気づけない
場の空気も、人の様子もよく見える。周りからは頼りになる人に見えます。
ただ、外を見ている時間が長いほど、自分の状態を見る時間が減ります。すると、疲れや違和感に気づくのが遅れます。
「倒れるまで平気だと思っていた」という形になりやすいのが、この状態です。しかも、周りも気づきません。しっかりして見えるからです。
内向きだけだと、同じ考えが回り続ける
逆側にも、固有の問題があります。
自分の感情や考えをよく見られるのは強みですが、内側を見ることと、回り続けることは別です。前者は情報が増えますが、後者は同じ材料を再生しているだけで、判断が進みません。
止める方法は1つ。頭の外に出すことです。紙に書くと止まります。書いた時点で、覚えておく必要がなくなるからです。
効いているのは、切り替えの力
この診断でいちばん重要なのが、この軸です。
外を見るときは外、自分を見るときは内。使い分けられると、両方の利点が取れます。逆に、片側に固定されると、その側の弱点だけが出ます。
切り替えは、意識的にやるしかありません。自然には向きません。場面の変わり目に、合図を作っておくと実行しやすくなります。会議が終わったら1分だけ自分の状態を見る、帰宅したら外の話を切り上げる、など。
7つの型と、次にやること
| 型 | 起きていること | 次にやること |
|---|---|---|
| 外向き優位 | 自分の消耗が見えない | 1日1回、気分を記録する |
| 内向き優位 | 場の変化に気づくのが遅い | 人の様子を1つ思い出す |
| 切り替えられる | 両方使えている | 引き受ける量を自分で決める |
| 内側で回り続ける | 再生しているだけ | 3周したら紙に書く |
| 巻き込まれる | 人の感情が自分の状態になる | 誰の感情かを分ける |
| 気づいても出さない | 伝わっていない | 週に1つ、口に出す |
| どちらも薄い | 疲れの結果かもしれない | 感度より先に、休む |
「その気分は、誰のものか」
外向きが強い人に、1つだけ覚えておいてほしい問いがあります。
気分が沈んだとき、それが自分の理由によるものか、誰かの影響か。分けて考えてみてください。
人の感情を受け取る力がある人は、そのまま自分の状態になってしまいます。感じないようにする必要はありません。これは誰の感情かを分けるだけで、距離が取れます。
向きは、疲れると動く
最後に。この結果は固定ではありません。
忙しい時期には外向きに寄り、消耗が続くとどちらも薄くなります。「どちらも薄い型」は、感度が低いのではなく、感じる量を減らして自分を守っている状態であることが多い。
その場合、感度を上げようとするより、休むほうが早い。眠って余裕が戻ってから測り直すと、まったく違う結果が出ることがあります。
この記事は本アプリのために書き下ろしたものです。特定の書籍・論文からの引用は含みません。心理検査ではありません。気分の落ち込みが数週間続いている場合は、医療機関や公的な相談窓口にご相談ください。