止まっているのは、実力ではなく3つの関門
能力が足りないから動けない、と考えている人は多い。実際に止めているのは、その手前にある関門です。望んでいいのか、笑われないか、失敗したらどうなるか。順番に外していけます。
関門① 望んでいいのか
いちばん手前にあり、いちばん見えにくい関門です。
「いまの生活で十分なのに」「わがままだ」。こう感じて、望みを言葉にする前に止めている。多くは、そう言われて育った記憶と結びついています。
ここで押さえておきたいのは、望むことは、いまを否定することではないという点です。並べて持っていて構いません。まずは、誰にも見せない場所に書いてみてください。言葉にできないものは、始まりません。
関門② 笑われないか
内容ではなく、知られることが怖い。これも多い。
「あの人が急に」と思われるのが嫌で、始められない。この場合、対処は簡単です。黙って始める。宣言は、続いてからで間に合います。
宣言したほうが続く、という話もありますが、それはこの恐れがない人の場合です。止め方が違えば、対処も違います。
関門③ 失敗したらどうなるか
3つ目は、失敗の想像が着手より先に来ることです。
効くのは、失敗を具体化することです。「失敗したら、実際に何が起きるか」を3行で書く。ほとんどの場合、想像より小さいことが分かります。お金がいくら減るのか、誰に何を言われるのか、取り返しはつくのか。
そして、判断の基準は戻せるかどうかです。戻せることは試していい。戻せないこと——お金、健康、信用——だけ慎重に扱えば足ります。
「現実的に無理」は、たいてい事実
時間もお金もない、年齢的に遅い。こう言って止まる場合、その内容はたいてい事実です。だから、否定しても意味がありません。
向きを変えます。「無理」を「何があれば可能か」に書き換える。条件を見る力は強みなので、同じ力を設計に使えます。
そして、規模を10分の1にしてみる。全部でなければできることは、たいていあります。
準備は、始めないための安全な作業
望みもあり、できるとも思っているのに動かない。この場合、たいてい準備が終わりません。
調べているあいだは失敗しないので、いくらでも続けられます。しかも、やっている感覚があるので気づきにくい。
抜け方は、時間で区切ることです。「あと2時間で始める」と決める。そして、1時間でできる最初の一歩を1つだけ決めて、今週やる。完成形は目指さない。
7つの型と、最初の一歩
| 型 | 止まっている場所 | 最初の一歩 |
|---|---|---|
| 望むことに許可が出ない | 望む手前 | 見せない場所に3つ書く |
| 失敗が怖い | 着手の直前 | 失敗の中身を3行で書く |
| 人目が気になる | 知られること | 誰にも言わずに始める |
| 現実で止める | 条件の確認 | 「何があれば可能か」に書き換える |
| 準備で止まる | 着手 | 1時間でできる一歩を今週やる |
| 思い描くところで止まる | 現実との接続 | 今週の1つを切り出す |
| ブロックが薄い | なし | 同時に進める数を絞る |
進まない、という結論もある
最後に。この診断は、何かを始めることを勧めるものではありません。
いまの生活を続ける選択も、時期を待つ選択も、まったく正当です。大事なのは、止まっている理由が自分で分かっていること。恐れで止まっているのか、条件で止まっているのか。そこが見えていれば、いつでも判断し直せます。
この記事は本アプリのために書き下ろしたものです。特定の書籍・論文からの引用は含みません。何かを始めることを勧める意図はありません。