「天然」と言われて困っている人へ
この言葉は、褒め言葉として使われることもあります。ただ、言われている側は、たいてい困っています。まじめな話が、まじめに聞いてもらえなくなるからです。
レッテルには、副作用がある
「天然だね」と言われると、その場は和みます。悪意もありません。
ただ、一度その役割がつくと、真剣な話も同じ扱いになります。困っていることを相談しても、笑い話として受け取られる。意見を言っても、まじめに検討されない。
これは、はっきり不利です。そして、言った側はそこまで考えていません。
困っているなら、一度だけ伝えていい
我慢する必要はありません。
「その言い方は、あまりうれしくない」。一度言えば、たいてい止まります。多くの場合、悪意がないので、伝われば配慮されます。
言いにくければ、別の手もあります。大事な話の前に「まじめな話なんですが」と一言置く。それだけで、扱いが変わります。
直す価値があるのは、実害だけ
ここが、この診断でいちばん重要な点です。
ずれていること自体は、直す必要がありません。むしろ、取り繕わない素直さは長所です。計算がないので、周りが警戒しません。
ただ、実害が出ているなら別です。約束を忘れる、話を取り違える、期限が抜ける。これは性格の話ではなく、手順の話です。
手順で防げるものが、ほとんど
- 復唱する。聞いたことを、その場で一度言い直す。取り違えがはっきり減ります。
- その場でメモかカレンダーに入れる。記憶に頼らない。あとで入れようとすると、そのまま消えます。
- 期限は、前倒しで設定する。自分のカレンダーには、実際より早い日付を入れておく。
性格を直そうとしないでください。効きませんし、素直さまで削れます。
7つの型と、次の一歩
| 型 | いまの状態 | 次の一歩 |
|---|---|---|
| 生まれつき天然 | 困っていない | 大事な場面だけ確認の手順を |
| 素直なだけ | 繕っていないだけ | 困っているなら一度伝える |
| マイペース | 合わせないことで遅れる | 合わせる場面を決めておく |
| 実害が出ている | 笑い話で済まない | 復唱とメモを習慣にする |
| 言われて困っている | 正当な困りごと | 一度だけ伝えてみる |
| 演じている | 役割として使っている | 使う場面を選ぶ |
| 天然ではない | 合わせられている | 譲らない部分を持つ |
言う側の人へ
最後に、この言葉を使う側について。
褒め言葉のつもりでも、相手にとっては役割の固定になることがあります。とくに、まじめな話をしたい場面で使われると、逃げ場がなくなります。
和ませてくれる人がいるのは、ありがたいことです。ただ、その人が意図してやっているとは限りません。役割として期待しないでおくと、お互いに楽になります。
この記事は本アプリのために書き下ろしたものです。特定の書籍・論文からの引用は含みません。特定の人を「天然」と決めつけるためのものではありません。実害が続き、生活や仕事に支障が出ている場合は、専門機関に相談する選択肢もあります。