同じ説明で全員に届くことはない。ただし2つ聞けば足りる
理解の速さも、つまずく場所も違います。全員に個別対応はできません。分かれ道になる2つだけを見る話です。
- こんな人に
- 複数人に同じことを教える人
- 結論
- 全員への個別対応は無理。入り方の好みを2つだけ聞けば足りる
- 読む時間
- 約2分
同じ説明をして、分かる人と分からない人がいる。
これは、能力の差だけではありません。
同じ説明が届く人と届かない人がいるとき、変えるべきは説明の量ではなく、入り方のほうです。
つまずく場所は、人によって違う
同じ内容でも、引っかかる場所が違います。
- 全体像がないと進めない人。先に地図が要る。
- 手を動かさないと分からない人。説明より、やってみるほうが早い。
- 理由が分からないと納得しない人。手順だけ渡すと止まります。
- 失敗を恐れて動けない人。ここは、内容ではなく安心の問題です。
説明を増やしても、種類が合っていなければ届きません。
むしろ、合っていない説明を増やすと、相手は自分の理解力を疑いはじめます。ここから、質問が出なくなります。
全員に、個別対応はできない
現実的な制約を書いておきます。
1人ずつ最適化するのは、無理です。時間が足りません。そして、やろうとすると教える側が潰れます。
そして、個別対応をやりすぎると、その人にしか教えられなくなります。これは、組織としては別の問題を生みます。
だから、分かれ道になる部分だけを見る。
2つだけ、確認する
実用的な方法です。
- 先に全体を知りたいか、まず手を動かしたいか。
- 理由が要るか、手順で足りるか。
この2つを、最初に一度聞いておく。それだけで、届き方がかなり変わります。
聞き方も、選ばせる形にすると答えやすい。「全体像から話しましょうか、それとも手を動かしながらにしますか」。どちらでもいい、と返ってきたら、まず手を動かすほうを選べば外れにくくなります。
同じ説明を、2通り用意する
もう1つの方法を。
よく教える内容については、説明を2通り持っておく。全体から入る版と、手順から入る版。
準備は1回で済みます。そして、以後ずっと使えます。
そして、2通り持っていると、自分の理解も深まります。同じことを別の順番で説明できるのは、構造が分かっているということです。
分からないと言いやすくする
これは、内容以前の話です。
質問しにくい相手には、誰も質問しません。そして、分からないまま進みます。
効くのは1つ。質問されたときに、まず「いい質問ですね」と返す。同じ質問が2回来ても、同じ態度で返す。
同じ質問が繰り返されるのは、説明の側に原因があることが多い。3回目が来たら、責める前に説明の順番を変えてみてください。
合わないこともある
最後に。
どうしても合わない相手は、います。これは、どちらが悪いという話ではありません。
そのときは、別の人に頼む。抱え込むより、そのほうが相手のためになります。
まとめ
- つまずく場所は人によって違う。量ではなく入り方を変える
- 合わない説明を増やすと、相手は自分の理解力を疑いはじめる
- 個別対応をやりすぎると、その人にしか教えられなくなる
- 「全体から/手を動かして」「理由が要る/手順で足りる」の2つだけ聞く
- よく教える内容は、説明を2通り持っておく
- 同じ質問が3回来たら、説明の順番を変える
自分の型は、良い先生診断で確認できます。