合わないものを売ると、解約とクレームになって戻ってくる
短期の数字は出ます。ただ、解約とクレームと評判は、営業の数字としては見えません。長期の話です。
- こんな人に
- 短期の数字と長期の信用で迷う営業の人
- 結論
- 合わないと思ったらその場で言う。代案を添えれば、断りが助言になる
- 読む時間
- 約3分
合わないと分かっている相手に、売るかどうか。
ここが、長期の数字を分ける部分です。
そして、この判断は、その場では誰にも評価されません。数字だけが減ります。
コストは、遅れて現れる
合わないものを売ると、その月の数字は出ます。
ただ、あとから来るものがあります。
- 解約。数か月で戻ります。
- クレームと対応の時間。営業の時間が削られます。
- 評判。同じ業界の中では、話が回ります。
- 紹介が生まれない。これが、いちばん大きい。
そして、これらは営業の数字としては見えません。受注数だけを見ていると、何が起きているか分かりません。
合わないと分かるサインは、たいてい商談中に出ています。
- 用途が、想定と違う。使い方を聞くと、別のものが必要だと分かる。
- 規模が合っていない。小さすぎる、または大きすぎる。
- 期待が過大。できないことを、できる前提で話している。
- 決め手が価格だけ。中身で選ばれていないと、続きません。
その場で、言う
具体的な一手です。
合わないと思ったら、その場で言う。「今回は、うちのものは合わないと思います」。
これは、短期では1件を失います。ただ、そのあとに起きることのほうが大きい。
言い方は、代案とセットにすると角が立ちません。「うちのものは合いませんが、こういう方向なら」。断りが、助言に変わります。
断ると、信用される
実際に起きることを書いておきます。
売らない判断をした相手は、次の機会に戻ってきます。そして、人を紹介します。
なぜかというと、売らない判断ができる人は、少ないからです。だから、記憶に残ります。
そして、戻ってくるまでには時間がかかります。半年、一年。短期で効果を確かめようとすると、割に合わない判断に見えます。
過大な期待を、作らない
もう1つの範囲を。
できないことを、できると言わない。契約は取れますが、導入後に必ず問題になります。
できない部分を先に言うと、信用が上がります。全部できると言う人のほうが、疑われます。
先に言うときは、「できません」で止めない。「そこはできませんが、代わりにこうすれば近いことはできます」。ここまで言うと、信用と受注が両立します。
数字の評価が、じゃまをする
現実的な話も1つ。
短期の受注数だけで評価される環境では、売らない判断は損になります。これは、個人の倫理の問題ではなく、制度の問題です。
できることとしては、解約率や継続率も一緒に記録しておく。数字で説明できる形にしておくと、判断が守れます。
長く続けるための、判断
最後に。
この仕事は、続けた年数で関係が積み上がります。そして、積み上がるかどうかは、売らない判断で決まります。
まとめ
- 合わないものを売ると、解約・対応時間・評判・紹介の消失が遅れて来る
- それらは営業の数字には表れないので、受注数だけでは見えない
- 用途・規模・期待・決め手の4つに、合わないサインが出ている
- 断るときは代案とセットにすると、助言として受け取られる
- 戻ってくるまでには半年から一年かかる
- 解約率や継続率も記録しておくと、判断を数字で守れる
自分の型は、営業適性診断で確認できます。