仕事

相談にすぐ答えていると、報告しか集まらなくなる

効率としては正しいのですが、続けると相談ではなく報告だけが集まるようになります。「それで、どうしたい?」を一度だけ挟む話です。

この記事について
こんな人に
相談を受ける立場の人
結論
助言の前に「それで、どうしたい?」を一度だけ挟む
読む時間
約2分

相談されたときに、すぐ答えを言ってしまう。

効率としては、正しい行動です。時間も短く済む。ただ、続けると起きることがあります。

しかも、この変化はゆっくり起きます。相談が来なくなったことに気づくまでに、時間がかかります。

相談ではなく、報告だけが集まる

いつも先に答えが返ってくると、相手はどうなるか。

考える前に持ってくるようになります。あるいは、答えが決まっているなら聞かなくていい、と判断して黙る。

どちらにしても、相談は減り、報告だけが残ります。そして、報告は問題が起きてからしか来ません。

見分けるサインがあります。

  • 「どうしましょう」で始まる相談が増えた。自分の案を持ってきていない。
  • 相談が、決まったあとに来る。判断ではなく、承認をもらいに来ている。
  • 同じ人からしか来ない。ほかの人は、来なくなっています。

相談の目的は、答えではないことが多い

ここが、見落とされやすい点です。

相談に来る人の多くは、答えをもらいに来ているわけではありません。考えを整理しに来ている。話しているうちに、自分で結論が出ることがよくあります。

だから、先に答えを言うと、その過程を奪うことになります。相手が自分で決められた経験が、次の判断力になります

それに、自分で出した結論のほうが実行されます。言われたとおりにやったことは、うまくいかなかったときに止まります。

一度だけ、聞く

対処は、単純です。

助言の前に、「それで、どうしたい?」と一度だけ聞く。

答えが返ってくれば、それを土台にできます。返ってこなければ、そこから助言すればいい。1問挟むだけで、残るものが変わります

答えが返ってきたら、まず否定しない。「なるほど、その場合ここはどうする?」と、続きを聞く形にすると、思考が止まりません。

黙っている時間を、待つ

もう1つ、難しいけれど効くことを。

相手が黙っているときに、埋めない。考えているだけであることが多い。

沈黙が苦手な人ほど、そこを言葉で埋めます。ただ、埋めた瞬間に、相手の思考は止まります。数秒待つだけで、出てくる言葉が変わります。

それでも出てこないときは、「どこで迷っている?」と聞く。答えを求めるより、詰まっている場所を聞くほうが、相手は答えやすい。

聞いたあとに、決める

最後に、逆側の注意も。

聞くだけで終わると、今度は別の問題が起きます。決めない相談窓口には、そのうち誰も来なくなります

聞いて、それから決める。この順番なら、納得も残り、判断も進みます。「聞く」と「決めない」は、別のことです。

まとめ

  • 先に答えを言い続けると、相談は減り報告だけが残る
  • 報告は、問題が起きてからしか来ない
  • 相談の多くは、答えではなく整理を求めて来ている
  • 助言の前に「それで、どうしたい?」を一度だけ挟む
  • 返ってきた案は否定せず、「その場合ここはどうする?」で続ける
  • 聞くことと決めないことは別。決めない窓口には誰も来なくなる

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