手を抜けば早いのに、見えないところまでやってしまう人へ
品質は、良いときには気づかれません。問題が起きなかったことは、記録に残らないからです。伝え方の話です。
- こんな人に
- 丁寧さが評価されないと感じている人
- 結論
- 防いだ不具合は記録に残らない。始める前に「何を防ぐか」を伝える
- 読む時間
- 約2分
手を抜けば早い。それでも、見えないところまでやってしまう。
この性質は、強みであると同時に、評価されにくいという問題を抱えています。
そして、評価されないまま続けると、続かなくなります。ここが、この性質のいちばんの弱点です。
起きなかった問題は、数えられない
理由は、単純です。
丁寧にやったから起きなかった不具合は、記録に残りません。誰も気づかない。
一方、手を抜いて起きた問題は、はっきり見えます。だから、対処した人が評価されることさえあります。
この非対称は、あらゆる場所で起きます。防いだ人より、直した人のほうが目立つ。防いだことは、そもそも出来事になりません。
こだわりは、正しい。ただ伝わらない
ここで、方向を間違えないことが重要です。
手を抜くべきだ、という話ではありません。品質は、長い目で見れば効きます。信用は、そこから生まれます。
問題は、やったことが伝わっていないことのほうです。
何を守っているかを、言葉にする
対処は、これです。
自分がこだわっている部分を、3つだけ言葉にする。そして、それが何を防いでいるかも書く。
例えば、「ここを丁寧にやると、あとの手戻りが減ります」。この形にすると、相手が判断できる情報になります。
伝えるタイミングは、終わったあとより、始める前のほうが効きます。「ここは時間をかけます。あとの手戻りが減るので」。事前に言うと、価値として伝わります。
こだわる場所を、選ぶ
もう1つ、実用的な話を。
全部に同じ力をかけると、時間が足りません。そして、力をかけた部分が伝わりません。
こだわる場所を選ぶ。「ここは譲らない、ここは標準で」を自分で決めておく。これは、妥協ではなく配分です。
選ぶときの基準は、この3つで足ります。
- あとから直せないか。直せない部分に、力をかける。
- 失敗したときの影響が大きいか。
- 相手が実際に見る部分か。見えない部分にも意味はありますが、優先順位は下がります。
相手の基準を、確認しておく
ずれを防ぐ方法を。
着手する前に、どこまでの品質を求めているかを聞く。
求められていない部分に時間をかけて、求められている部分が間に合わない。これがいちばん、もったいない。
聞き方は、具体的にすると答えが返ってきます。「どこまでやりますか」ではなく「この部分は、ここまでで足りますか」。
品質は、遅れて効く
最後に。
品質の効果は、遅れて現れます。1年後の信用、次の依頼、紹介。短期の評価には出ません。
そして、短期で評価されないからといって、やめる理由にはなりません。ただ、伝え方だけは変えられます。
まとめ
- 防いだ不具合は記録に残らないので、丁寧さは評価されにくい
- 評価されないまま続けると、続かなくなる
- こだわっている部分を3つ言葉にし、それが何を防ぐかも書く
- 伝えるのは終わったあとより、始める前のほうが効く
- 力をかける場所は、直せない・影響が大きい・相手が見る、で選ぶ
- 着手前に「この部分は、ここまでで足りますか」と具体的に聞く
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