反対する人には、反対する理由がある。案を出す前に会いにいく
正しさで押すと、実行の段階で止まります。案を出す前に、いちばん反対しそうな人に個別に話す。それだけで、通り方が変わります。
- こんな人に
- 正しい案が通らない人
- 結論
- 案を出す前に、いちばん反対しそうな人へ相談の形で聞きにいく
- 読む時間
- 約2分
正しい案なのに、通らない。あるいは、通ったのに動かない。
このとき起きているのは、内容の問題ではなく、利害の問題です。
だから、説明を丁寧にしても通りません。分かっていないのではなく、条件が合っていないからです。
反対は、感情ではないことが多い
まず、前提を1つ。
反対する人は、抵抗勢力でも、分からず屋でもありません。たいてい、こちらが見ていない条件を持っています。
- 手間が増える。全体では減っても、その人の作業は増える。
- 評価が下がる。数字の見え方が変わって、不利になる。
- 過去に失敗した。同じことを試して、うまくいかなかった記憶がある。
- 責任が増える。権限は増えないのに、責任だけ乗る。
どれも、正当な理由です。
そして、これらは会議では言われません。「自分の手間が増えるので反対です」とは、言いにくいからです。だから、別の理由が出てきます。
順番を変えるだけで、通る
いちばん効くのは、内容ではなく順番です。
案を出す前に、いちばん反対しそうな人に個別に話す。
効果は2つあります。条件が分かるので、案を修正できる。そして、公の場で反対する必要がなくなる。人は、突然聞かされた案には反対しやすい。
話しにいくときは、案を持っていかない。「こういうことを考えているのですが、困ることはありますか」。相談の形にすると、条件が出てきます。
落としどころを、複数用意する
もう1つの準備を。
案を1つだけ持っていくと、イエスかノーの話になります。そして、ノーになると次がありません。
2つか3つ用意しておくと、「どれにするか」の話に変わります。この差は大きい。
用意するときは、本命以外も成立する案にする。明らかに劣る当て馬を混ぜると、見抜かれて信用を失います。
全員の合意を、目指さない
注意点も1つ。
全員が賛成する案は、たいてい何も変えません。誰の条件も変えないからです。
必要なのは、決める人が納得していて、実行する人が動ける状態です。それ以外の全員を説得しようとすると、時間がなくなります。
目安として、決裁者・実行者・影響を受ける人の3者が押さえられていれば動きます。それ以外は、動き出してからでも間に合います。
調整は、消耗する
最後に、続けるための話を。
調整は、想像以上に消耗します。感情を扱う量が多いからです。そして、成果としては見えにくい。
まとめ
- 通らないのは内容ではなく、条件が合っていないから
- 本当の反対理由は会議では言われず、別の理由に置き換えられる
- 案を出す前に、いちばん反対しそうな人に相談の形で聞きにいく
- 案は2つか3つ。ただし、当て馬は混ぜない
- 押さえるのは、決裁者・実行者・影響を受ける人の3者
- 調整は消耗する。抱える案件の数を、自分で決めておく
抱える案件の数を、自分で決めておいてください。調整が得意な人ほど、案件が集まります。自分の力の組み合わせは、コンサル適性診断で確認できます。