言われる前に用意されている人は、扱いが変わる。ただし一言を添えて
支える側でいちばん差がつくのが、ここです。ただし、先回りしすぎると相手の判断を奪います。一言添えるだけで、越権が提案に変わります。
- こんな人に
- 人を支える立場・秘書的な役割の人
- 結論
- 予定を1つ見て、1つ用意する。「違えば言ってください」の一言を添えて
- 読む時間
- 約2分
同じ仕事をしていても、扱いに差がつくことがあります。
いちばん分かりやすい差が、これです。頼まれてから動く人と、すでに用意されている人。
そして、この差は能力の差より、はるかに気づかれやすい。相手が実感できる形で表れるからです。
先回りは、相手の負担を減らす
頼む側の手間を考えると、分かりやすい。
頼むには、状況を説明し、依頼し、期限を伝え、確認するという手順が要ります。この時点で、それなりの時間が消えています。
用意されていれば、この全部が不要になります。作業の量ではなく、頼む手間のほうが減る。ここが効きます。
先回りは、予測ではなく観察
特別な能力は要りません。
相手の次の予定を1つ見る。そこで必要になりそうなものを、1つ用意する。それだけです。
会議があるなら資料、出張があるなら経路、締め切りがあるなら進捗。予定表を見れば、たいてい分かります。
慣れてきたら、前回と同じことが起きる場面を探すとさらに当たります。毎月の締め、四半期の報告、同じ相手との打ち合わせ。繰り返すものは、準備が使い回せます。
ただし、決めてしまうと越権になる
この力には、裏返しがあります。
良かれと思って進めたことが、相手の判断の機会を奪うことがあります。とくに、相手が決めたい領域に入ったとき。
そして、方向が違っていたときの手戻りが大きい。準備した分が、まるごと無駄になります。
とくに、この4つは踏み込みやすい。
- 相手が誰かに送る文面。言い回しは、その人のものです。
- 優先順位。何を先にやるかは、たいてい本人が決めたい。
- 人選。誰に頼むかは、関係の話でもあります。
- 金額。大小にかかわらず、判断は返す。
一言で、越権が提案に変わる
対処は簡単です。動きを止める必要はありません。
「こう進めます。違えば言ってください」と一言添える。
これだけで、越権が提案になります。相手は判断だけすればよく、こちらの準備も無駄になりません。
この一言は、相手の手間をほとんど増やしません。イエスかノーだけで済むからです。確認のつもりで長く説明すると、逆に負担になります。
相手が決めたい領域を、把握しておく
最後に、もう一段の工夫を。
人によって、決めたい領域は違います。細部まで自分で決めたい人もいれば、結果だけ見たい人もいる。
ここを外すと、同じ先回りが「助かる」にも「勝手に進めた」にもなります。最初に一度だけ、確認しておいてください。
まとめ
- 減らしているのは作業量ではなく、頼むという手間のほう
- 先回りは予測ではなく観察。予定を1つ見て、1つ用意する
- 繰り返し起きる場面を探すと、準備が使い回せる
- 文面・優先順位・人選・金額は、決めずに返す
- 「こう進めます。違えば言ってください」で、越権が提案に変わる
- 「どこまで用意しておくと助かりますか」を最初に一度聞く
確認の仕方は、簡単です。「どこまで用意しておくと助かりますか」。相手の好みが、そのまま返ってきます。
自分の型は、執事診断で確認できます。