高い基準は、自分に向ければ武器。人に向けると孤立する
自分に向けると武器になり、人の判定に使うと孤立します。まったく同じ力なのに、向きだけで結果が変わるという話です。
- こんな人に
- 基準が高く、妥協が苦手な人
- 結論
- 同じ力が、自分に向けば武器になり、人に向けば孤立を生む
- 読む時間
- 約3分
流行に流されない。妥協しない。自分を安売りしない。
これらは確かな長所です。ただ、同じ力が、まったく逆の結果を生むことがあります。
そして、どちらに向いているかは、本人からは分かりません。どちらも「基準を大事にしている」という感覚は同じだからです。
分かれるのは、向きだけ
高い基準を持っている人は、2つの方向のどちらかに向かいます。
- 自分に向ける。作るもの、選ぶもの、続けることの水準が上がる。実践が伴うので、説得力が出ます。
- 人に向ける。合わないものを見下す。孤立し、しかも情報が入らなくなります。
能力としては、まったく同じものです。向きだけが違います。
見分ける方法があります。その基準の話が、自分の行動の話になっているか、人の評価の話になっているか。口に出したときの主語を見ると、はっきりします。
見下すと、更新されなくなる
人に向けたときに、何が起きるか。
自分と合わないものを、見る必要がなくなります。話も聞かない、試しもしない。
すると、基準が閉じます。そして、閉じた基準は更新されません。10年後も同じものを良いと言い続けることになります。
しかも、周りが合わせてくれるので気づけません。話が合わない相手が、静かに離れていくだけです。
「くだらない」の中身を、確かめてみる
向きを変える方法があります。
「くだらない」と思ったものを1つ選んで、なぜ人に好かれているのかを考える。
同意する必要はありません。理由が分かるだけで十分です。そして、たいてい理由はあります。理由が分かると、見下す必要がなくなります。
理由は、たいていこの4つのどれかです。
- 使う場面が違う。自分が想定していない状況で、それが最適になっている。
- 制約がある。時間、費用、体力。条件が違えば、最適も変わります。
- 求めているものが違う。質ではなく、速さや気楽さを求めている。
- 入口として機能している。そこから深く入る人がいる。
基準を持ちながら、他人の基準も認める
いちばん強い形は、これです。
自分の基準は明確で、しかも他人の基準も認められる。この状態だと、高い基準が武器として働きます。
人が集まりますし、基準そのものも更新され続けます。閉じないので、良いものを取り込める。
そして、この形の人には、人が意見を持ってきます。否定されないと分かっているからです。結果として、判断の材料が集まります。
人に求めた瞬間に、嫌味になる
最後に、実践している人への注意を。
実際にやっている人ほど、やっていない人が目につきます。そして、同じ基準を期待してしまう。
ここで人に向けると、それまでの実践ごと嫌味になります。基準は、自分に向けたままにする。これが、この力を保つ唯一の方法です。
まとめ
- 同じ高い基準が、自分に向けば武器になり、人に向けば孤立を生む
- どちらに向いているかは、口に出したときの主語で分かる
- 人に向けると基準が閉じ、更新されないまま10年が過ぎる
- 「くだらない」と思ったものを1つ、なぜ好かれているか考えてみる
- 理由は、場面・制約・求めるもの・入口、のどれかであることが多い
- 実践している人ほど人に向けたくなる。自分に向けたままにする
自分の状態は、精神貴族診断で確認できます。