知らないことは、知らないので見えない。これは誰にでも起きる
これは能力ではなく構造の問題で、誰にでも起きます。だから、外から確かめるしかありません。ずれを小さくする条件についての話です。
- こんな人に
- 自分の実力を正しく測りたい人
- 結論
- 知らないことは見えない。心がけでは直らないので、外から確かめる
- 読む時間
- 約2分
自分の実力を、正しく評価するのは難しい。
理由は、はっきりしています。知らないことは、知らないので見えないからです。
そして、見えないものは、心がけでは見えるようになりません。
構造の問題であって、能力の問題ではない
ここを最初に押さえておきます。
誰にでも起きます。優秀な人でも、新しい分野に入れば同じことが起きる。地図を持っていないので、自分がどこにいるか分からない。
だから、意志では直りません。「気をつける」で解決する問題ではないからです。
たとえば、その分野で使われる用語を知らなければ、何を調べればいいかも分かりません。入口自体が見えない状態です。
有名な効果には、議論もある
ダニング=クルーガー効果として知られている話ですが、注意点があります。
測定方法や解釈については、議論があります。統計的な性質によって、実際より強い効果に見えている可能性が指摘されています。
ただ、「知らないことは見えない」という構造自体は、経験として多くの人に思い当たるはずです。ここは使えます。
つまり、効果の大きさは慎重に見つつ、対処の方向は変わらないということです。外から確かめる、という一点に尽きます。
確かめ方は、3つ書けるかどうか
自分の状態を測る方法があります。
その分野で「まだ分かっていないこと」を、3つ書き出す。
書けるなら、地図の輪郭が見えています。書けないなら、地図そのものを持っていない可能性があります。これは能力の話ではなく、まだその分野の広さを見ていないというだけです。
もう1つ、簡単な方法があります。その分野の入門書の目次を見る。知らない章がいくつあるかで、輪郭がつかめます。
学ぶほど、自信が下がる時期がある
もう1つ、重要な経験があります。
本を数冊読んだ段階が、いちばん自信が出ます。全体が見えた気になるからです。そこから先に進むと、分からないことが増えて自信が下がる。
この経験が1つでもあると、次の分野でも慎重になります。転用されるからです。逆に、この経験がないと、毎回同じところでずれます。
だから、自信が下がった時期は、進んでいる証拠として扱ってよい。ここでやめてしまう人が多いのが、もったいない部分です。
校正は、分野ごと
最後に、覚えておきたいことを。
ある分野でずれが小さくても、別の分野では初心者です。校正は、分野ごとにやり直しになります。
新しい領域に入るときは、いったんずれる前提で始める。これだけで、大きな失敗を避けられます。
まとめ
- 知らないことは見えない。これは構造の問題で、誰にでも起きる
- 心がけでは直らないので、外から確かめるしかない
- 効果の大きさには議論があるが、対処の方向は変わらない
- 「まだ分かっていないこと」を3つ書けるかで、地図の有無が分かる
- 入門書の目次で、知らない章の数を見るのも早い
- 自信が下がる時期は、進んでいる証拠。校正は分野ごとにやり直し
自分の状態は、ダニング=クルーガー診断で確認できます。