「お金の話は下品」は、もともと誰の言葉だったか
お金についての決めつけの多くは、育った環境で聞いた言葉です。自分で選んだ考えではないことが多い。書き出して、引き継ぐかどうかを決める話です。
- こんな人に
- お金の話を避けてしまう人
- 結論
- 決めつけの多くは自分で選んだ考えではない。誰の言葉かを書き出す
- 読む時間
- 約3分
お金の話をするのは、はしたない。たくさん稼ぐ人には、どこか後ろ暗さがある。お金持ちは、性格が悪い。
こうした感覚を持っている人は多い。そして、自分で考えて選んだ結論ではないことが、ほとんどです。
そして、選んだ覚えがないものは、疑う機会もありません。
刷り込みは、判断の背後で働く
厄介なのは、これが意見として意識されないことです。事実のように感じられるので、疑う対象になりません。
すると、判断の背後で静かに働きます。報酬の交渉を切り出せない。値上げの相談ができない。お金の話題を避ける。理由は自分でも分からないまま、行動だけが決まっていきます。
さらに、避けたことは記録に残りません。交渉しなかった、聞かなかった、確認しなかった。何も起きていないので、損に気づけません。
書き出すと、意見だと分かる
効くのは、文字にすることです。
お金についての決めつけを、3つ書き出す。そして、それぞれに「誰の言葉だったか」を添えます。親、祖父母、学校の先生、昔の職場。思い出せることが多い。
書いて眺めると、それが事実ではなく意見だったことが見えてきます。しかも、その人の時代と状況での意見です。
そして、その人が置かれていた状況を考えてみると、なぜそう言ったかが分かることがあります。分かると、引き継がない判断もしやすくなります。
引き継ぐかどうかは、自分で決められる
すべてを否定する必要はありません。役に立っているものもあります。
- 「無駄遣いはしない」。これは有用です。残してよい。
- 「お金の話は下品」。これは損をします。仕事でも家庭でも、話せないことが問題になります。
- 「稼ぐ人はずるい」。これは、自分が稼ぐことへの制限として働きます。
1つずつ、残すか外すかを決める。まとめて扱おうとすると、うまくいきません。
判断の基準は、「いま自分の役に立っているか」だけで足ります。正しいかどうかではありません。
言い換えを1つ用意する
外したい決めつけには、代わりの言葉を置いておくと定着します。
いちばん使いやすいのが、「お金は道具だ」です。道具に善悪はありません。使い方に善悪があるだけです。
この言い換えができると、金額の話が事務的に扱えるようになります。感情が混ざらないぶん、交渉も相談もしやすくなります。
練習の場としては、金額の小さい場面から。友人との会計、サービスの見積もり。低い場面で言えるようになると、大きい場面でも言えます。
話せるようになると、いちばん変わる
最後に。お金のもめごとの多くは、金額ではなく話していないことから起きます。
家族との方針、友人との会計、仕事の報酬。どれも切り出しにくいから後回しになり、後回しにするほど言いにくくなります。
入口は、金額ではなく方針からです。「うちは何にお金を使いたいか」。数字より入りやすく、そこから自然に金額の話になります。
まとめ
- 選んだ覚えのない考えは、疑う機会もない
- 避けたことは記録に残らないので、損に気づけない
- 決めつけを3つ書き、それぞれ「誰の言葉だったか」を添える
- 基準は「正しいか」ではなく「いま自分の役に立っているか」
- 「お金は道具だ」と言い換えると、事務的に扱えるようになる
- 練習は、金額の小さい場面から
自分の刷り込みの強さは、心のブロック(お金)診断で確認できます。