親が年をとってきたら、子どもがまず決める3つのこと
何かが起きてから考え始めると、選択肢はほとんど残っていません。連絡の頻度、お金と書類の在りか、そして誰が窓口になるか。元気なうちに決めておくと、あとがまるで違います。
- こんな人に
- 親の年齢が気になってきた人
- 結論
- 起きてから考えると選択肢が残らない。連絡・お金と書類・意向の3つを先に
- 読む時間
- 約3分
親の変化は、ある日はっきり訪れるわけではありません。少しずつ進み、気づいたときには決めなければならないことが一度に来ます。だから、元気なうちに決めておく価値がいちばん高いテーマです。
① 連絡の頻度を、仕組みにする
「気が向いたら電話する」は、忙しい時期にまず消えます。そして消えたことに、双方が気づきません。
週に1回、曜日を決めて短く連絡する。内容は天気の話で構いません。目的は情報収集ではなく、変化に気づける定点を持つことです。
定点があると、声の張り、同じ話の繰り返し、食事の様子といった小さな変化に気づけます。年に数回まとめて会うだけでは、この変化は見えません。
② お金と書類の「在りか」を聞いておく
これは金額を聞くという意味ではありません。どこに何があるかだけを共有しておくということです。
- 取引のある金融機関と、だいたいの数
- 年金・保険の証書がしまってある場所
- 不動産や車の書類の場所
- かかりつけの医療機関と、飲んでいる薬
- 緊急時に連絡すべき親族や知人
金額の話を切り出すと身構えられますが、「どこにあるか分からないと、いざというとき困るから」という理由なら、たいてい通ります。子どもが困らないため、という説明のほうが受け入れられやすいのは、実際そのとおりだからです。
③ 窓口を、一人に決める
きょうだいがいる場合、全員が均等に関わろうとすると、かえって動けなくなります。誰かが決めないと進まない場面が、必ず来るからです。
窓口役を一人決めて、他の人は負担の別の形で分担する。お金、手続き、帰省の頻度、精神的な支え。同じ形で割る必要はありません。
そして窓口になった人が抱え込みすぎないよう、記録を共有しておくことが効きます。誰と何を話したか、次に何をするか。共有されていれば、交代もできます。
「まだ大丈夫」が、いちばん危ない時期
判断を先送りするのは、親の側にも子の側にも理由があります。親は自立を手放したくないし、子は親が老いることを認めたくない。どちらも自然な感情です。
ただ、この時期がいちばん選択肢が多い時期でもあります。本人の希望を聞けるのは、本人が話せるうちだけです。
本人の希望を、一度だけ聞いておく
重い話に見えますが、聞くのは3つだけで足ります。
- どこで暮らしたいか。いまの家か、子どもの近くか、施設も選択肢に入るか。
- 何を大事にしたいか。自由に動けること、痛くないこと、人と会えること。
- 誰に決めてほしいか。自分で判断できなくなったとき、誰の判断に委ねたいか。
この3つを聞いてあるかどうかで、実際に決断を迫られたときの重さがまったく変わります。子どもが自分の判断で決めるのと、本人の希望に沿って決めるのとでは、残るものが違うからです。
まとめ
- 変化は少しずつ進み、決めることは一度に来る
- 週1回・曜日を決めた短い連絡で、変化に気づく定点を持つ
- 金額ではなく「どこに何があるか」を共有しておく
- 窓口は一人に決め、他は別の形で分担する
- 「まだ大丈夫」の時期が、いちばん選択肢が多い
- 住まい・大事にしたいこと・誰に委ねたいか、の3つを聞いておく