マイクロマネジメントの5つのサイン。悪気がないから気づけない
細かく見ること自体は悪ではありません。問題は、受ける側にとって予測できない形になっていること。自分が陥っていないか確認できる、具体的な兆候を挙げました。
- こんな人に
- 部下を細かく見すぎていないか気になる人
- 結論
- 問題は回数ではなく、いつ来るか予測できないこと
- 読む時間
- 約3分
マイクロマネジメントをしている人に、その自覚はほとんどありません。悪気がなく、むしろ責任感からやっているからです。だから、行動として確認するしかありません。
そして、受けている側も言いません。指摘すると、能力を疑われるように見えるからです。
サイン① 「進捗どう?」を、思いついたときに聞いている
回数の問題ではありません。いつ来るか分からないことが負担になります。
週1回・決まった時刻に確認されるのは、頻度が高くても監視には感じません。何を用意すればよいか分かるからです。
確かめる方法があります。直近1週間で、予定外に確認した回数を数える。3回以上なら、相手はずっと身構えています。
サイン② 送信前の文面を確認したくなる
外に出るものは確認したい、という気持ちは分かります。ただ、すべての文面を通すと相手は判断の練習ができません。
線引きの目安は、取り返しがつくかどうかです。訂正できる相手なら、任せてよい。
どうしても確認したい場合は、相手を通す形にしない。「送る前に見せて」ではなく「送ったあとに共有して」。速度が落ちません。
サイン③ 資料の細かい表現を、自分で直している
ここでいちばん多い問題は、基準と好みが混ざっていることです。
相手からは、なぜ直されたのか分かりません。直す前に「これは品質の問題か、好みの問題か」を一度自問するだけで、指摘の量はかなり減ります。
サイン④ 「自分がやったほうが早い」と引き取っている
短期的には事実です。しかし続けると、担当できる量が自分の処理能力で頭打ちになります。
そして抱えたぶん、確認の設計に手が回らなくなる。任せた仕事の質も、結果として下がります。
そして、引き取られた側は次から出さなくなります。どうせ引き取られるなら、と手前で止まる。
サイン⑤ 休みの日に、進捗を見に行っている
これは信頼の問題ではなく、不安の問題です。
そして不安の多くは、失敗したときに自分が責められる構造から来ています。個人の心がけでは変わりません。上に対して同じ交渉をする必要があります。
交渉の形は、下に渡すときと同じです。「この範囲は自分の判断で進めます。週1回、この形で報告します」。上の不安も、設計で下がります。
当てはまったときにやること
- 決めていい範囲を1行で渡す。「いくらまで/どこまでは相談なしで決めてよい」。
- 確認を定例に寄せる。週1回・15分・3項目。それ以外は見ないと決める。
- 報告のタイミングを、条件で渡す。「困ったら言って」では相手は判断できません。「◯◯になったら言って」。
- 取り返せる失敗を1つ、あえて起こさせる。ここを通らないと、任せる範囲は広がりません。
やめる必要はない。設計すればよい
細かく見ること自体をやめる必要はありません。品質が要る仕事なら必要です。
丁寧な管理とマイクロマネジメントを分けているのは、熱心さではなく設計の有無です。いつ・何を・どういう条件で見るかが決まっていれば、頻度が高くても監視にはなりません。
まとめ
- 自覚はほとんどない。責任感からやっているので気づけない
- 回数ではなく、予測できないことが負担になる
- 直す前に「品質か好みか」を自問する
- 「自分がやったほうが早い」は、担当量の頭打ちを招く
- 不安の多くは構造から来る。上への交渉も必要
- 決めていい範囲を1行で渡し、確認を定例に寄せる