上司の方針に納得できないとき。角を立てずに反対を残す方法
違うと思っても言えないまま決まってしまう。あとから「実はまずいと思っていた」と言っても、決定は動きません。反対ではなく懸念として出す方法と、それでも通らなかったときの線引きです。
- こんな人に
- 上司の方針に納得できない人
- 結論
- 反対ではなく懸念として出し、記録に残す。黙った反対は賛成になる
- 読む時間
- 約2分
この進め方はまずいと思う。けれど、会議で言うと角が立つ。結局黙って、決まったとおりに進める。
よくある光景ですが、ひとつ知っておきたいことがあります。言わなかった反対は、賛成として記録されます。あとから「実はそう思っていなかった」と言っても、決定は動きません。
反対ではなく「懸念」として出す
いちばん使いやすい形がこれです。
「反対ではないのですが、ここが気になります」。この言い方なら、相手の決定を否定していないので、争いになりません。それでいて、記録には残ります。
さらに具体的にすると効きます。「懸念は納期です。この工程が2日遅れると、全体が1週間ずれます」。感想ではなく、影響の形で言うと、検討の対象になります。
代案があると、通りやすい
反対意見は、それ自体が相手の仕事を増やします。「では、どうすれば」を相手に考えさせた時点で、話は止まります。
完璧でなくて構いません。「代わりにこうする手もあると思います」と1つ添えるだけで、議論が「やるかどうか」から「どちらでいくか」に移ります。
場所とタイミングを選ぶ
同じ内容でも、いつどこで言うかで結果が変わります。
- 会議の前に、個別に伝える。いちばん通りやすい形です。相手に考える時間を渡せます。
- 大人数の前で否定しない。相手は面子を守る側に回り、内容が検討されなくなります。
- 決まったあとに蒸し返さない。言うなら、決まる前に。
根回しという言葉に抵抗があるかもしれませんが、これは相手に考える時間を渡す行為です。突然聞かされた提案に賛成できないのは、当然のことです。
口頭で言いにくければ、書いて送る
その場で発言するのが苦手な人は、無理をしなくていい。会議のあとに短く送れば足ります。
記録に残るぶん、書いたほうが効くこともあります。「先ほどの件、ひとつだけ気になる点があるので共有します」。3行で構いません。
そして、この記録はあなた自身を守ります。あとで問題が起きたとき、指摘していた事実が残ります。
言っても通らなかったとき
懸念を伝えても、決定が変わらないことはあります。そのときの態度が、次に意見を聞いてもらえるかを決めます。
- 決まったら、全力でやる。「言ったのに」を残すと、次から相談されなくなります。
- 懸念は記録に残しておく。蒸し返すためではなく、あとで検証するためです。
- 結果が出たら、振り返りに使う。予想が当たっていたら、次の発言の重みが変わります。
反対したうえで従える人が、いちばん信頼されます。反対しない人でも、従わない人でもありません。
それでも通らない状態が続くなら
最後に。同じ提案を3回、別のタイミングで出しても同じ理由で止まるなら、それは個別の判断ではなく構造の問題です。
そこで消耗し続けるのが、いちばんもったいない。変える権限を持つ人が変える気がない場合、中からの提案では動きません。
自分が意見を出せているかどうかは、良い部下診断の「意見を出す力」で確認できます。