管理職の不安は、性格ではなく構造から来ている
任せたあとに落ち着かない。休みの日に進捗を見てしまう。この不安は個人の心がけでは減りません。仕組みで下げるための考え方をまとめました。
- こんな人に
- 任せたあとに落ち着かない管理職
- 結論
- 不安は性格ではなく構造から来る。心がけではなく仕組みで下げる
- 読む時間
- 約2分
任せたあとが落ち着かない。報告がないと問題が起きている気がする。休みの日に進捗を見てしまう。これらは個人の性格ではなく、置かれた構造から生まれています。
責任の非対称
管理職は、自分が手を動かしていない仕事の結果に対して責任を負います。
しかも、失敗したときに問われるのは「なぜ気づかなかったのか」です。つまり見ていなかったことが責められる。この構造では、細かく見るのが合理的になります。
「気をつけよう」で変わらないのは、行動が合理的だからです。
不安を下げる3つの方向
- ① 上との交渉。「この範囲は担当に任せます」と、あらかじめ宣言しておく。責任の置き方を先に共有すると、後から問われにくくなります。
- ② 確認の設計。「いつ・何を見れば安心できるか」を決める。決まっていれば、あいだは見なくて済みます。
- ③ 失敗の許容範囲を決める。取り返せる失敗と、取り返せない失敗を分ける。前者は起きてよいと決めておく。
「見ていなかった」と言われないために
実務的に効くのが、記録です。
定例で確認した内容と、渡した判断の範囲を短く残しておく。「この形で見ていた」と示せる状態にしておけば、細かく見なくても説明がつきます。
これは自分を守るためであると同時に、担当者を守ることにもなります。
不安なときは、介入しないと決める
不安を感じたときに動くと、それは介入になります。
かわりに、「不安になったら、次の定例まで待つ」と先に決めておく。判断を挟まない形にするのがコツです。疲れているときほど、その場の判断は負けます。
待った結果、実際に問題が起きたなら、それは確認の設計が甘かったということです。設計を直せば済みます。
休みの日に見ないための工夫
- 通知を切る。見る判断そのものを減らす。
- 緊急連絡の条件を決めておく。「これが起きたら電話」と決まっていれば、それ以外は見なくてよいと分かります。
- 見てしまう時間帯を記録する。たいてい決まった時間に見ています。そこに別の予定を入れる。
管理職自身の消耗も、支援の対象
最後に書いておきたいことがあります。
管理職は、相談される側であって相談する側ではない、と扱われがちです。その結果、いちばん抱えている人が誰にも話していない、という状態が起こります。
社外に、同じ立場の人と話せる場を1つ持つ。眠れない・気分の落ち込みが続くといった状態があれば、産業医やかかりつけ医にご相談ください。
まとめ
- 不安は性格ではなく、責任の非対称という構造から来ている
- 「見ていなかった」が責められるので、細かく見るのが合理的になる
- 上との交渉・確認の設計・失敗の許容範囲、の3方向で下げる
- 確認した内容を記録すると、細かく見なくても説明がつく
- 不安なときは介入せず、次の定例まで待つと先に決めておく
- 管理職自身の消耗も支援の対象。社外に話せる場を持つ