「成長できそう」で転職先を選ぶと、外しやすい
成長という基準は曖昧で、しかも社風とは独立しています。積み上げ型の人が変化の速い会社に移ると何が起きるか。より外しにくい選び方を提案します。
- こんな人に
- 転職先を「成長」で選ぼうとしている人
- 結論
- 成長は曖昧で社風とは独立している。積み上げ型か変化型かで見る
- 読む時間
- 約2分
転職の理由として、成長という言葉はよく使われます。もっと成長できる環境に行きたい。前向きで、悪くない動機です。
ただ、選ぶ基準としては曖昧すぎて機能しません。しかも、社風との相性とは独立しています。
「成長」の中身は、人によって違う
- 新しいことを次々に経験する(幅)
- 一つの領域を深く掘る(深さ)
- 裁量が増えて、決められる範囲が広がる
- 優秀な人が近くにいて、基準が上がる
- 成果が数字で見えて、実感が持てる
このうちどれを求めているかで、選ぶべき環境がまったく変わります。「成長できそう」で選ぶと、この分解をしないまま決めることになります。
積み上げ型が、変化の速い会社に行くと
典型的な失敗があります。
前提が安定している環境で、じっくり積み上げるのが得意な人。この人が「成長できそう」という理由で、方針が頻繁に変わる会社に移る。
すると、積み上げの強みが評価されない場所に行くことになります。せっかく深めたものが、方針転換で使われなくなる。消耗だけが残ります。
これは能力の問題ではなく、噛み合いの問題です。
より外しにくい基準
成長のかわりに使える基準を挙げます。
- 「自分の強みが評価される仕組みがあるか」。評価の基準を聞けば分かります。
- 「何を積み上げられるか」。3年後に何ができるようになっているかを、具体的に想像する。
- 「誰と働くか」。直属の上司になる人と、必ず会う。ここの影響は環境全体より大きい。
とくに3つ目が効きます。同じ会社でも、上司が変われば別の職場です。
「若手が活躍」の読み方
求人でよく見る表現ですが、意味は一つではありません。
裁量が渡されていて、実際に若手が決めている会社。これは良い環境です。
一方、単に上の人が辞めていて、若手しか残っていない会社もあります。この場合、教わる相手がおらず、成長の速度はむしろ落ちます。
見分けるには、平均勤続年数と、離職率を聞くのが早い。
成長は、環境より時間の使い方で決まる
最後に、身も蓋もないことを書いておきます。
同じ会社にいても、伸びる人と伸びない人がいます。差を作っているのは環境より、その中で何に時間を使ったかです。
転職で環境を変えることは有効な手段ですが、それ自体が成長をもたらすわけではありません。移った先で何をするかを、先に決めておいてください。
まとめ
- 「成長」の中身は人によって違う。分解しないと基準にならない
- 積み上げ型が変化の速い会社に行くと、強みが評価されない
- 「自分の強みが評価される仕組みがあるか」で選ぶ
- 3年後に何ができるようになっているかを具体的に想像する
- 直属の上司になる人と必ず会う。影響は環境全体より大きい
- 「若手が活躍」は、裁量があるのか、上が辞めたのかを見分ける