「人がいい会社」の落とし穴。制度の未整備を隠していないか
人間関係が良いことは大きな価値です。ただし、それが制度の未整備を隠していることがあります。人の良さと制度の整備を分けて評価する話です。
- こんな人に
- 人間関係の良さで会社を選ぼうとしている人
- 結論
- 人の良さと制度の整備は別。良さが未整備を隠していないか確かめる
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- 約2分
「給料は高くないけど、人がいいから続けられる」。この言葉はよく聞きますし、実際にそれで長く働いている人もいます。人間関係の良さは、確かに大きな価値です。
ただし、注意点があります。関係の良さは、制度の未整備を隠します。
納得してしまうことの危うさ
評価の基準が曖昧でも、上司がいい人なら「あの人が決めたなら仕方ない」と思えます。
残業が多くても、みんなで大変だから、と受け入れられる。給与が上がらなくても、会社の状況を知っているから納得できる。
これらは一つひとつは問題に見えません。ただ、制度として決まっていない状態が続いていることに変わりはありません。
条件が変わったとき、逃げ道がない
問題が表面化するのは、条件が変わったときです。
いい上司が異動する。経営が苦しくなる。自分の家庭の事情が変わって、それまでの働き方ができなくなる。
このとき、頼れるのは制度だけです。制度がなければ、その場の判断に委ねられます。関係が良いあいだは問題になりませんが、変わった瞬間に足場がなくなる。
確認しておくべき3つ
- 評価と昇給の決まり方。文書になっているか。なっていないなら、何を根拠に決まっているか。
- 休暇と時短の実績。制度があることと、実際に使われていることは別です。使った人がいるかを聞く。
- 辞めた人の扱い。辞めた人がどう語られるかに、その組織の性質が出ます。
断りにくさが、負担になっていないか
関係が近い組織では、断ることが難しくなります。
休みを取ると迷惑がかかる、飲み会を断りにくい、頼まれごとを引き受けてしまう。制度ではなく関係で回っている場所ほど、断る理由が作りにくい。
ここが積み重なると、人の良さが負担に変わります。
人の良さは、それ自体で価値がある
誤解のないように書いておくと、人間関係の良い職場は貴重です。
相談しやすい、助けてもらえる、失敗しても責められない。これらは働きやすさに直結しますし、制度では代替できません。
言いたいのは、人の良さと制度の整備は、別々に評価するということです。両方あるのがいちばん良く、片方しかないなら、足りないほうを意識しておく。
社外にも関係を持っておく
距離の近い組織では、判断の基準が内向きになりやすい面もあります。
「うちではこれが普通」が、外では普通でないことがある。社外に話せる相手を持っておくと、基準が偏りません。
まとめ
- 関係の良さは、制度の未整備を隠す
- 条件が変わったとき、頼れるのは制度だけ
- 評価と昇給の決まり方・休暇の使用実績・辞めた人の扱いを確認する
- 関係で回っている場所ほど、断る理由が作りにくい
- 人の良さ自体は貴重。制度と分けて評価する
- 社外に話せる相手を持ち、判断の基準を偏らせない