なりたい役割と、頼まれる役割は食い違う
なりたい役割と、実際に求められる役割はしばしば食い違います。周りが自分に何を頼んでくるかを観察すると、自分でも気づいていなかった立ち位置が見えてきます。
- こんな人に
- 自分の役割が定まらない人
- 結論
- なりたい役割ではなく、周りが何を頼んでくるかを観察する
- 読む時間
- 約2分
「自分はリーダー向きではない」「自分はもっと前に出るべきだ」。役割の話は、たいていなりたい姿から始まります。けれど実際の役割は、そうやって決まってはいません。
頼まれごとが、いちばん正確な情報
周りの人は、あなたのことをかなり正確に観察しています。そして、その観察の結果は頼まれごとの内容に表れます。
- 揉めたときに間に入ってと言われる → つなぐ役
- 最終確認をお願いされる → 詰める役
- 新しい案件の相談が最初に来る → 動き出す役
- 無理そうなときに意見を求められる → 止める役
- 新人の面倒を任される → 育てる役
これらは、自己申告よりずっと正確です。周りは、実際に起きた結果を見て頼んでいるからです。
なりたい役割と、頼まれる役割がずれるとき
このずれ自体は珍しくありません。問題は、ずれをどう扱うかです。
無理になりたい姿を演じ続けると、消耗します。しかも、すでに評価されている自分の強みを使わないまま戦うことになります。
一方で、頼まれる役割だけを引き受け続けると、自分の望む方向には進みません。
現実的なのは、土台は頼まれる役割で作り、そこから伸ばす形です。すでに信頼のある領域からのほうが、新しい役割にも移りやすい。
役割は、環境で変わる
同じ人が、チームによってまったく違う役割になることがあります。
前の職場では調整役だった人が、次の職場では前に出る役になる。これは性格が変わったのではなく、相対的に足りていない役割にはまっただけです。
だから、「自分はこういうタイプだ」と固定して考えるより、「いまの場所で足りていない役割はどれか」を見るほうが実用的です。
役割を降りることも、選択肢に入れる
長く同じ役割をやっていると、周りの期待が固まります。そして期待が固まると、降りにくくなります。
とくに、間に立つ役割や面倒を引き受ける役割は、感謝されるぶん抜けにくい。感謝は、負荷を減らしてはくれません。
降りたいときは、突然やめるのではなく、後任を作る形にすると通りやすくなります。「この件は◯◯さんに引き継ぎたい」という形です。
複数の役割を持つと、強い
一つの役割しかできないと、その役割が要らない場面で価値が出ません。
二つ持っていると、状況によって使い分けられます。しかも、二つ目は一つ目とかけ離れているほど希少になります。技術と説明、現場と制度、数字と対人。
二つ目を選ぶときは、なりたいものより「頼まれたことがあるが、まだ自分の役割だと認識していないもの」から探すと、早く形になります。
まとめ
- 実際の役割は、なりたい姿ではなく頼まれごとの内容に表れる
- 頼まれごとは、結果を見た上での判断なので自己申告より正確
- 土台は頼まれる役割で作り、そこから伸ばす
- 役割は環境で変わる。足りていない役割にはまることが多い
- 降りたいときは、後任を作る形にすると通りやすい
- 二つ目の役割は、一つ目とかけ離れているほど希少になる