論点をずらす4つの型。自分がやっていないか確かめる
言葉尻をとる、極端な例を出す、相手の別の欠点を持ち出す、一般論に逃げる。どれもその場では有効ですが、結論には近づきません。使っている側と、されている側の両方への整理です。
- こんな人に
- 議論が噛み合わないと感じる人
- 結論
- 論点をずらす型は4つ。まず自分がやっていないか確かめる
- 読む時間
- 約2分
議論が終わらない。話がどこかへ行ってしまって、結局何も決まらない。
こういうとき、たいてい起きているのは論点のずらしです。悪意があるとは限りません。不利になったときの反射として出ることのほうが多い。
型を知っておくと、自分がやったときにも、されたときにも気づけます。
型① 言葉尻をとる
「その言い方は正確ではない」「それは定義が違う」。
指摘としては正しいことが多い。ただ、その修正で結論が変わるかどうかが問題です。変わらないなら、話を止めているだけです。
されたときの返し方は、認めてから戻すのが早い。「表現は直します。そのうえで、本題ですが」。争わずに軌道を戻せます。
型② 極端な例を出す
「では、全員がそうしたらどうなるのか」「命に関わる場合でも同じことが言えるのか」。
極端な例は、たいてい成立します。ただ、ほとんどの場合、その状況にはなりません。議論しているのは通常の範囲の話です。
返し方は、範囲を確認することです。「その場合は別に考えるとして、いま話しているのはこの範囲ですね」。
型③ 相手の別の欠点を持ち出す
「そう言うあなたも、前に同じことをしていた」。
これが出ると、論点が2つに増えます。そして、どちらも決まらないまま終わります。
厄介なのは、指摘自体は事実であることが多いこと。だから反論しにくい。返し方は、切り分けです。「その話は別途受けます。いまはこちらを決めましょう」。
型④ 一般論に逃げる
「人それぞれだから」「時と場合による」「昔からそういうものだ」。
反論できません。ただし、何も決まりません。合意しているようで、実際には議論が終わっただけです。
返し方は、具体に戻すこと。「今回のこの件では、どうしますか」。場面を限定すると、一般論は使えなくなります。
ずらしているのが自分だと気づいたら
ここまで読んで、心当たりがあった場合。責める必要はありません。多くは、不利になったときの反射です。
やることは1つです。「いまの話はずれました。もとの論点に戻すと」と口に出す。自分で戻せる人は、屁理屈にはなりません。
そして、なぜずらしたくなったかを一度だけ考えてみてください。たいていは、認めたくない一点があります。そこを認めると、議論が一気に短くなります。
されている側が疲弊しないために
ずらしに付き合い続けると、消耗します。線を引いておくと楽です。
- 戻すのは2回まで。3回目も戻らないなら、その場で決めるのを諦めて、日を改める。
- 記録に残す。口頭で流れるとずれ放題になります。決めたい論点を書いて共有する。
- 決定者を確認する。誰が決めるかが曖昧な議論は、いくらでも長引きます。
その場で勝つことを目的にしない。決めるのが目的なら、退いて仕切り直すほうが早いことがあります。
会議で使える、一言
いちばん使い勝手がいいのが、これです。
「いま決めたいのは何でしたっけ」。誰も責めずに、全員を論点に戻せます。
自分のずらしの傾向は、屁理屈診断の「論点をずらす」で確認できます。