前衛だけのパーティーは壊滅する。チーム編成の考え方
前衛だけのパーティーは、たいてい壊滅します。回復役、遠距離、仕掛ける役。物語の中の編成の考え方は、仕事のチームを組むときにもそのまま使えます。
- こんな人に
- チームを組む・編成を考える立場の人
- 結論
- 受ける役・回復する役・遠くから見る役・仕掛ける役の4つで見る
- 読む時間
- 約3分
物語に出てくる冒険のパーティーは、たいてい役割が分かれています。前に出る者、支える者、遠くから狙う者、仕掛けを解く者。全員が同じ職業のパーティーは、まず出てきません。理由を考えると、そのまま仕事のチームの話になります。
そして、編成の失敗は、始まってからでないと分かりません。
前衛だけだと、なぜ壊滅するのか
攻撃力は高い。決断も速い。短期戦なら強い。それでも、長い遠征には耐えられません。
- 消耗を回復する手段がない
- 正面から当たれない相手に打つ手がない
- 全員が同じ距離にいるので、一度に巻き込まれる
- 止める役がいないので、退き時が分からない
仕事でも同じことが起きます。勢いのある人ばかり集めた組織は、立ち上がりは速く、疲弊と読み違いで止まります。
そして、採用は似た人を選びがちです。話が合う、判断が速い、価値観が近い。気持ちよく決まるほど、偏ります。
4つの立ち位置
職業名はさておき、機能としてはこう分けられます。
- 受ける役。矢面に立ち、批判や責任を引き受ける。目立つが消耗が激しい。
- 回復する役。チームの状態を見て、無理をしている人を止める。いないと、全員が同時に倒れます。
- 遠くから見る役。全体を眺め、別の角度から手を打つ。近くにいると見えないものを拾います。
- 仕掛ける役。正面から解けない問題に、別の道を作る。手数は少ないが、詰まった局面を動かします。
自分がどれに近いかは、チームが詰まったときに何をするかで分かります。前に出るか、人の状態を見るか、全体を眺めるか、別の道を探すか。
編成は、固定しなくていい
同じ人が、案件によって違う立ち位置に入ることがあります。得意な役割はあっても、一つに固定されると、チームは硬くなります。
とくに小さな組織では、全員が2つの役割を持てると強い。誰かが抜けたときに、穴が空きません。
2つ目は、得意ではない側から選ぶと効きます。同じ方向に伸ばすより、穴が埋まります。
「回復する役」が、いちばん足りない
実際の職場で不足しがちなのは、この役です。
成果として見えにくく、評価もされにくい。それでいて、いなくなると全員が限界まで走り続けることになります。
この役割は、肩書きとは関係なく発生します。誰かの様子に気づいて声をかけている人が、実質的にこの役を担っています。組織としては、その人を疲れさせない配慮が要ります。
そして、この役の人ほど、自分の消耗に気づけません。人の状態は見えても、自分の状態は見えにくい。ここは、周りが見る必要があります。
欠けている役割を、外から借りる
すべての役割を内部でそろえられないこともあります。
その場合は、外に頼るのが早い。相談できる社外の人、専門家、別部署の同僚。欠けを認識していれば、借りることができます。認識していないと、そもそも探しません。
まとめ
- 全員が同じ職業のパーティーは、長い遠征に耐えられない
- 受ける役・回復する役・遠くから見る役・仕掛ける役の4つ
- 勢いのある人だけの組織は、立ち上がりは速いが疲弊と読み違いで止まる
- 得意な役割はあっても、固定するとチームが硬くなる
- いちばん足りないのは「回復する役」。見えにくく評価されにくい
- 内部でそろわない役割は、外から借りる。まず欠けを認識する