無理なのに「大丈夫です」と言ってしまう。即答をやめる
頼まれると引き受けてしまう。断らない人には、断らないという理由だけで仕事が集まります。意志ではなく、返答の手順を変える話です。
- こんな人に
- 頼まれると断れない人
- 結論
- 性格ではなく手順の問題。「明日返事します」で即答をやめる
- 読む時間
- 約3分
無理だと思っているのに、その場では「大丈夫です」と言ってしまう。帰り道で後悔する。
これを性格の問題だと考えると、対処が見つかりません。手順の問題として扱うと、あっさり変わることがあります。
そして、手順なら、その日から変えられます。
数えるのは、引き受けた量ではない
まず、確認したいことがあります。この1か月で、断れなかった回数。
引き受けた量ではありません。断りたかったのに断れなかった回数です。ここが多いなら、量の問題ではなく返答の問題です。
断らない人に、仕事は集まる
知っておきたい構造があります。
断らない人には、断らないという理由だけで仕事が集まります。能力を買われているとは限りません。頼む側は、通りやすい相手に頼むからです。
そして、これは悪意ではありません。頼む側も、断られる手間を避けているだけです。だから、指摘しても止まりません。
そのうえ、引き受けた量は評価に反映されにくい。断らなかったから来た仕事は、実績としては数えられません。
即答をやめる
いちばん効く一手が、これです。
「明日返事します」。この一言で、その場の空気から離れられます。
断れないのは、意志が弱いからではなく、目の前に相手がいる状態で判断しているからです。空気の中では、誰でも断りにくい。時間をずらすだけで、判断が戻ります。
そして、翌日の断りは、その場の断りよりずっと通ります。考えたうえでの結論だと伝わるからです。
「明日」が長ければ、「30分後に返します」でも構いません。その場を離れることが目的です。
理由を長く説明しない
断るときのコツも1つ。
理由を長く説明しない。長いほど、交渉の余地が生まれます。「その日は無理でも、翌週なら」「その部分だけでも」と、話が続いてしまう。
「今回は難しいです」で十分です。冷たく感じるかもしれませんが、長い説明のほうが、かえって相手に判断を求めることになります。
そして、謝りすぎない。謝罪が多いと、交渉できる余地があるように聞こえます。
断るのではなく、順番を相談する
どうしても断りにくい相手には、別の形があります。
いまの持ち分を一覧にして見せる。「いまこれとこれを持っています。今回のを入れるなら、どれを後ろに回しますか」。
これは断りではなく、順番の相談です。判断を相手に返せるので、角が立ちません。そして多くの場合、相手が引き取ります。
この方法には、副産物もあります。自分が何を抱えているかが、相手に伝わります。次から、頼み方が変わることがあります。
断ると嫌われる、は起きにくい
最後に。断ることへの恐れの中身を見ておきます。
「断ると嫌われる」と感じている人は多いのですが、実際にそうなることは、思っているより少ない。むしろ、引き受けて質が落ちたり、期限に遅れたりするほうが、信頼を損ないます。
まとめ
- 性格ではなく手順の問題。だから、その日から変えられる
- 断らない人には、断らないという理由だけで仕事が集まる
- その量は、実績としては数えられにくい
- 即答をやめる。「明日返事します」「30分後に返します」
- 断るときは理由を短く。謝りすぎない
- 断りにくい相手には、持ち分を見せて順番を相談する
できないことを引き受けないのは、誠実さの一部です。自分の傾向は、心のブロック(他人からの評価)診断で確認できます。