仕事

SWOTを、会社ではなく自分に使ってみる。転職前の棚卸しに

強み・弱み・機会・脅威という4つの枠は、個人のキャリアにもそのまま使えます。ただし、埋め方を間違えると当たり障りのない紙で終わります。使える形にする手順をまとめました。

この記事について
こんな人に
転職やキャリアの棚卸しをする人
結論
4つの枠は個人にも使える。ただし埋め方を間違えると当たり障りのない紙になる
読む時間
約3分

SWOTは会社の分析に使われる枠組みですが、個人のキャリアにもそのまま使えます。ただし、埋めただけでは何も起きません。使える形にするには、いくつかの条件があります。

4つの枠が、何を分けているか

基本は2つの軸です。内か外か、そして有利か不利か。

  • 強み(内・有利)。自分が持っていて、活かせるもの。
  • 弱み(内・不利)。自分に足りないもの、続かないもの。
  • 機会(外・有利)。外の状況が生んでいる追い風。自分の努力とは無関係に存在します。
  • 脅威(外・不利)。外の状況が生んでいる向かい風。

この分け方が効くのは、内と外を混ぜないからです。混ぜたまま考えると、外の問題を自分の努力で解こうとして消耗します。

よくある失敗:抽象的すぎる

「強み:コミュニケーション能力」「弱み:飽きっぽい」。この形で書くと、次の行動につながりません。

使えるようにするには、具体的な出来事に紐づけること。「揉めた案件で、双方の言い分を整理して合意を作ったことが3回ある」。ここまで書くと、次にどこで使えるかが見えます。

よくある失敗:機会と脅威を、自分の話にしてしまう

機会と脅威は、自分がいなくても存在する外の条件です。

業界の需要、技術の変化、制度の改正、地域の人口、会社の状況。これらは自分の努力では動きません。だから、動かせないものとして扱う。

ここに「頑張りが足りない」といった内側の話を混ぜると、外の逆風を自己責任として抱え込むことになります。環境の問題を、努力で解こうとしないための枠でもあります。

本当の価値は、掛け合わせにある

4つを埋めたら、次が本番です。組み合わせて、行動を出します。

  • 強み × 機会。いちばん優先度が高い。持っているものが、追い風の中で活きる場所を探す。
  • 強み × 脅威。逆風の中でも守れるもの。ここを固めると、環境が悪化しても残ります。
  • 弱み × 機会。追い風があるのに、自分の何かが足りなくて掴めない領域。ここが、学ぶ優先度の高い場所です。
  • 弱み × 脅威。撤退か、回避を検討する領域。ここに時間を注ぐのは、いちばん効率が悪い。

4つの枠を埋めることが目的ではなく、この掛け合わせから行動を出すことが目的です。

一人でやると、強みが出てこない

自分の強みは、自分にとって当たり前になっているので見えません。

いちばん確実なのは、人に聞くことです。「自分に何を頼むことが多いか」。頼まれごとの内容は、相手が実際の結果を見て判断した情報なので、自己申告より正確です。

年に一度、書き直す

機会と脅威は、環境が変われば変わります。強みも、使わなければ薄れます。

一度書いて終わりにせず、年に一度、同じ紙を書き直す。去年と何が変わったかを見ると、自分がどちらに動いているかが分かります。

まとめ

  • 内と外を混ぜないのが、この枠のいちばんの効用
  • 抽象的に書くと行動につながらない。具体的な出来事に紐づける
  • 機会と脅威は、自分がいなくても存在する外の条件として扱う
  • 4つを埋めるのは準備。本番は掛け合わせから行動を出すこと
  • 強み×機会が最優先、弱み×脅威は撤退か回避
  • 強みは自分では見えない。頼まれごとの内容から拾う
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