「文系からエンジニアになれる?」未経験から始める人へ
文系だからエンジニアは無理、ということはありません。ただし、なれるかどうかを分けるのは学部ではなく続け方です。適性の見分け方、学ぶ順番、最初の仕事の取り方までまとめました。
- こんな人に
- 文系からエンジニアを目指す人
- 結論
- なれるかどうかを分けるのは学部ではなく続け方。適性は3か月やれば分かる
- 読む時間
- 約3分
「文系からエンジニアになれますか」という問いには、結論から言えばなれます。実際に、法学部や文学部を出てから開発の仕事をしている人はいくらでもいます。
ただ、この問いの本当の関心は「なれるか」ではなく「自分にもできるか」のはずです。そこを具体的に見ていきます。
学部が効かない理由
プログラミングで日常的に使う数学は、多くの分野で四則演算と論理の組み合わせが中心です。高度な数学が要る領域(機械学習の研究、3Dグラフィックス、暗号)は確かにありますが、それは仕事全体の一部にすぎません。
むしろ現場で毎日使うのは、仕様を読んで矛盾に気づく力、あいまいな要望を言葉で詰める力、書いたものを人に説明する力です。文章を扱ってきた人が不利になる要素は、ほとんどありません。
不安の正体は、比較対象がいないこと
それでも文系出身者が不安になるのは、能力の問題ではありません。
周囲に同じ経歴の人が少なく、比べる相手が見えない。理系出身の同期がすらすら進んでいるように見えるのも、多くは学部ではなく開始時期の差です。
この不安には、対処があります。同じ経路で入った人の話を、1人だけ聞く。勉強会でも、社内でも構いません。1人見つかると、比較の基準が現実的になります。
向いている人に共通する3つの特徴
- 分からない状態に耐えられる。エラーの原因が分かるまで、数時間ぼんやりした状態が続きます。ここで苦しくなりすぎない人は続きます。
- 調べることが苦にならない。この仕事は覚える量より、調べ直す量のほうが多い。暗記が得意である必要はありません。
- 細かい違いに気づく。1文字の違いで動かなくなる世界なので、几帳面さがそのまま実力になります。
どれも、学部とは関係のない性質です。3か月やってみれば、自分に当てはまるかどうかは分かります。
文系の経験が、そのまま効く場面
不利にならないだけでなく、有利になる場面もあります。
- 要件を聞き出す。相手が言葉にできていない要望を、質問で引き出す仕事。
- 仕様を書く。あいまいさを残さない文章を書けることは、そのまま設計の力になります。
- 教える・伝える。技術を知らない相手に説明できる人は、どのチームでも足りていません。
入り口は、開発職だけではない
いきなり開発職を目指す道だけが正解ではありません。
社内の業務改善、テストや品質の担当、技術に近い営業やサポート。こうした入り口から実務経験を積んで、開発に移る人も多くいます。
そして、この経路では前職の知識がそのまま値打ちになります。金融、医療、教育、小売。その業界の言葉が分かる技術者は、どこでも足りていません。
周りへの説明は、要らない
最後に、この属性ならではの話を。
「文系なのに」と言われることがあります。悪意はなく、単に珍しいだけです。
説明する必要はありません。半年もすると、経歴の話は誰もしなくなります。残るのは、何を作ったかだけです。
学び方の順番と、最初の3か月で何をするかは、未経験からのステップをまとめた記事のほうで扱っています。
まとめ
- 文系でもエンジニアにはなれる。学部より続け方が効く
- 現場で毎日使うのは、読む力・詰める力・説明する力
- 不安の正体は能力差ではなく、比べる相手が見えないこと
- 適性は、分からない状態に耐えられるか・調べられるか・違いに気づけるか
- 要件を聞く、仕様を書く、教える。文系の経験がそのまま効く場面がある
- 入り口は開発職だけではない。前職の業界知識は値打ちになる