成果が止まった途端、足元が抜ける。成果と価値をつなげた代償
結果が出ているあいだは自信が保てるのに、止まった途端に足場がなくなる。成果と自分の価値がつながっている状態の危うさと、成果以外の足場の作り方をまとめました。
- こんな人に
- 成果が出ていない時期にいる人
- 結論
- 足場は調子のいいうちにしか作れない。成果以外の場所を持つ
- 読む時間
- 約3分
成果を出しているあいだは、自分に価値があると感じられる。ところが止まった途端、足元が抜ける。この落差を経験したことがある人は多いと思います。原因は成果と自分の価値が、同じものとして扱われていることです。
そして、この結びつきは、意識して作ったものではありません。気づいたときには、そうなっています。
短期にはよく効く、危うい仕組み
この結びつきは、動機としては非常に強力です。結果を出さないと自分に価値がないのだから、当然よく働きます。実際、成果も出ます。
だから問題が表面化するのは、うまくいかない時期に入ってからです。調子がいいうちは、誰もこれを問題だと思いません。
むしろ、成果が出ているあいだは称賛されます。だから、強化されていきます。
止まる時期は、必ず来る
異動、体調、家族の事情、市場の変化。自分の努力とは無関係に止まる時期は来ます。
そのとき、成果しか足場がないと、動けなくなります。しかも動けないことがさらに自己評価を下げるので、下がるほど回復が遅くなるという形になります。
そして、止まる理由の多くは自分の外にあります。それでも、自分の責任として受け取ってしまう。ここが苦しい部分です。
足場は、調子のいいうちにしか作れない
成果以外の足場を作る作業は、うまくいっている時期のほうが簡単です。落ち込んでからでは、新しいことを始める余力がありません。
- 成果と関係のない場所を持つ。趣味、地域、家族、友人。評価されない場所であることが重要です。
- 役に立たない時間を、意図的に取る。後ろめたく感じずに過ごせるかを試す。
- 「何もできなかった日の自分」にかける言葉を決めておく。その場で考えると、たいてい厳しくなります。
言葉は、友人に言うつもりで作る。自分に向けて考えると、どうしても厳しくなります。
「役に立つから」以外の理由を持つ
自分の価値を説明するとき、多くの人が「何ができるか」で語ります。仕事、収入、役割。
この語り方だと、できなくなった瞬間に説明ができなくなります。能力は年齢や状況で変わりますが、価値のほうは変わっていないはずです。
とはいえ、これを頭で納得するのは難しい。実用的なのは、役に立っていない自分を許容する場面を、実際に作ってみることです。何もしない休日を過ごしてみる。それだけで、感覚は少し動きます。
最初は落ち着かないはずです。その落ち着かなさ自体が、結びつきの強さを示しています。
成果を出す力は、落ちない
誤解されやすいので書いておくと、成果と自分の価値を切り離しても、意欲は落ちません。
むしろ、うまくいかない時期に自己否定に落ちなくなるぶん、試行の回数が落ちません。そして長期で見ると、試行を続けた人のほうが成果も出ます。
まとめ
- 成果と自分の価値が同じものになっていると、止まった瞬間に足場がなくなる
- 短期には強い動機になるので、調子がいいうちは問題に見えない
- 止まる時期は、自分の努力と無関係に来る
- 足場は、調子のいいうちにしか作れない
- 「何もできなかった日の自分」にかける言葉を、先に決めておく
- 切り離しても意欲は落ちない。むしろ試行が続く