3年続けたものほどやめられない。認める損が大きくなるから
使った時間とお金が多いほど、間違いを認めることの損が大きく感じられます。これは意志の弱さではなく、誰にでも働く仕組みです。
- こんな人に
- 長く続けたものをやめられない人
- 結論
- 使った時間は戻らない。「いまから始めるなら選ぶか」で判断する
- 読む時間
- 約3分
入るときより、出るときのほうが難しい。これは、どんな種類のものでも共通しています。
理由ははっきりしています。ここまで使った時間とお金が、判断の材料に入ってしまうからです。
そして、これは知っていても働きます。名前を知っているだけでは、防げません。
使ったものは、戻ってこない
まず、原則を1つ。
すでに使った時間とお金は、これからの判断に含めるべきではありません。何を選んでも、戻ってこないからです。
理屈としては、誰でも同意します。ただ、実際には働きません。これは意志の弱さではなく、誰にでも働く仕組みです。
身近な例で言えば、つまらない映画を最後まで見てしまうのと同じ構造です。払った代金は、席を立っても戻りません。
長くいるほど、認める損が大きくなる
仕組みを、もう少し具体的に。
1か月なら、「合わなかった」で終わります。3年だと、そうはいきません。間違いを認めることが、その3年間を否定することのように感じられるからです。
だから、続けるほうを選びます。そして、続けるほどさらに認めにくくなる。時間が経つほど、出口が遠くなる構造です。
そして、続けている理由が入れ替わります。最初は良いと思って始めたのに、途中から「やめられないから続けている」に変わる。本人にも区別がつきません。
周りに宣言していると、さらに強くなる
もう1つ、効いてくる要素があります。
人に話した、勧めた、家族を巻き込んだ。公に表明したことは、撤回しにくくなります。自分の判断だけでなく、周りへの説明も必要になるからです。
これは、勧誘の仕組みとしても使われます。早い段階で人に紹介させるのは、そのためでもあります。
先に宣言しておく
対処は、あとからではなく、前に置きます。
「新しい事実が出たら、判断を変える」と、始める時点で宣言しておく。
こうしておくと、撤回が敗北ではなく、宣言どおりの行動になります。首尾一貫していることにすらなる。
自分の中で決めるだけでも効きますし、誰かに言っておくとさらに効きます。
あわせて、見直す日を決めておく。「3か月後に、続けるかどうか判断する」。日付があると、判断の機会が来ます。
判断の理由を、書き残す
もう1つ、実用的な方法があります。
始めた時点で、なぜそう判断したかを書いておく。あとで見返すと、前提が変わっているかどうかが分かります。
「こういう理由で始めた」→「その理由は、いまも成立しているか」。感情ではなく、前提で判断できるようになります。
出るときの、損の計算
実際に迷ったときの考え方を1つ。
「いまから新しく始めるとしたら、これを選ぶか」。この問いなら、過去に使ったものが入りません。
選ばないなら、続ける理由はこれまでの投資以外にないということです。そして、それは理由になりません。
それでも決められないときは、友人が同じ状況なら何と言うかを考えてみてください。他人のことなら、たいてい即答できます。
出た人を、責めない
最後に、周りの人へ。
抜け出した人に「なぜ早く気づかなかったのか」と言わないでください。その一言が、戻ることを難しくします。
認めることの難しさを知っている人が近くにいると、出口は広くなります。自分の状態は、洗脳耐性診断で確認できます。