洗脳は知識では防げない。狙われているのは条件のほう
高学歴の人も専門職の人もかかります。むしろ論理的な人ほど、与えられた前提の上で精密に考えてしまう。防いでいるのは知識ではなく条件だ、という話です。
- こんな人に
- 自分は洗脳と無縁だと思っている人
- 結論
- 防いでいるのは知識ではなく、相談先・情報源・居場所という条件
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- 約3分
「自分は引っかからない」。多くの人がそう思っています。
ただ、実際にかかった人の中には、高学歴の人も、専門職の人も、経営者もいます。知識や能力は、あまり防御になっていません。
そして、この事実自体があまり知られていません。
論理的な人ほど、前提を疑わないことがある
むしろ、逆のことが起きる場合があります。
論理的に考えられる人は、与えられた前提の上で、精密に考えます。前提そのものを疑う機会がなければ、能力が高いほど遠くまで進んでしまう。
そして、自分で考えて到達した結論は、人から言われた結論より強く信じられます。「自分で考えた」という感覚が、確信を作ります。
だから、結論より前提を見る。「その話は、何を正しいものとして始まっているか」。ここを確認する習慣が効きます。
「自分は大丈夫」が、条件を悪くする
もう1つ、厄介な点があります。
引っかからないと思っている人は、相談せずに決める傾向が強くなります。確認の必要を感じないからです。
これは、条件としては不利に働きます。あとで見るように、相談先があるかどうかが、いちばん効く条件だからです。
つまり、「自分は大丈夫」という判断そのものが、条件を1つ削っています。
防いでいるのは、6つの条件
では、何が防いでいるのか。知識ではなく、次の条件です。
- 相談できる相手。判断を外に出して確かめられるか。
- 情報源の幅。違う立場の情報を持っているか。
- 立ち止まれるか。急かされても、その場で決めずにいられるか。
- 権威への従いやすさ。肩書きで内容の評価が変わっていないか。
- 判断を修正できるか。一度信じたことを、あとから変えられるか。
- 居場所の依存。所属している場所が、1つに偏っていないか。
どれも能力ではなく、環境と習慣です。だから、変えられます。
そして、1つずつ独立して足せます。全部そろえる必要はなく、弱いところを1つ埋めるだけで違います。
条件は、崩れる
ここが重要なところです。
いま条件がそろっていても、それは永続しません。転勤、離婚、失業、大切な人との死別。こうした出来事のあとは、相談先も居場所も減ります。
そして、そういう時期はほとんどの人に来ます。孤立した時期がいちばん危ないのは、そのためです。
だから、そういう時期には判断を先送りする。大きな決定を、条件が戻るまで待つ。それだけで防げることがあります。
手口は、条件を作りにくる
強い影響力を持つ集団や、悪質な勧誘には共通の順番があります。
- ① 孤立させる。「家族には分かってもらえない」「まだ話さないほうがいい」。
- ② 情報源を絞る。そこで得られる情報だけが正しい、という状態を作る。
- ③ 時間を奪う。予定を埋め、考える余白をなくす。
- ④ 居場所にする。離れると人間関係がなくなる状態を作る。
思想の中身より先に、条件のほうを作っている。これが分かると、対策も分かります。
維持するのは、3つでいい
最後に。全部を完璧にする必要はありません。
相談先、情報源、居場所。この3つが複数あるかどうかを、年に一度だけ確認する。減っているなら、1つ増やす。
それだけで、条件はかなり保てます。自分の状態は、洗脳耐性診断で確認できます。