頭のよさと、仕事ができることは別。何が成果を決めているのか
学生時代に評価された力と、職場で評価される力は、重なる部分もあれば違う部分もあります。何が実際の成果を作っているのかを、具体的に分解しました。
- こんな人に
- 学生時代の評価と職場の評価が食い違う人
- 結論
- 成果を決めるのは、問題の選び方・専門知識・人と動く力・続ける力
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- 約3分
学生時代に評価された力と、職場で評価される力は、同じではありません。重なってはいるが、一致はしていない。この差が、社会に出てからの違和感の正体であることがよくあります。
そして、この違和感は両方向に出ます。学校で評価された人が伸び悩むこともあれば、そうでなかった人が急に伸びることもあります。
学校で有利だった条件
- 問題が与えられている
- 答えが一つある
- 評価基準が事前に分かっている
- 一人で解く
- 期限が明確
この条件では、処理の速さと正確さが強く効きます。実際、そこが得意な人が高く評価されます。
そして、この条件は現実にはあまり存在しません。学校のほうが、かなり特殊な環境です。
仕事では、条件が変わる
- 問題を、自分で見つける必要がある。何を解くべきかの判断が、解く力より先に来ます。
- 答えが一つではない。正解ではなく、条件の中でましな選択を選ぶことになります。
- 評価基準が事前に分からない。しかも人によって違います。
- 一人では完成しない。他人を動かせないと、正しい案でも実行されません。
- 期限が動く。途中で前提が変わることが普通にあります。
この条件下で効いてくるのは、速さや正確さより、問題設定・調整・実行の粘りのほうです。
そして、これらは訓練で伸びます。生まれつきの部分より、経験で変わる幅のほうが大きい。
成果を決めている、4つの要素
- 問題の選び方。解く力が同じなら、何を解くかで結果が決まります。ここは頭の回転より、状況の観察で決まります。
- 専門知識と経験。その領域で何が起きやすいかを知っていること。時間をかけた人が有利な部分です。
- 人と動く力。合意を作り、必要な情報を集め、実行してもらう。ほとんどの成果はここを通ります。
- 続ける力。成果が出るまでの期間、同じ問題に取り組み続けられるか。
どれも、テストでは測られていません。だから、学生時代の評価と職場の評価が食い違うのは自然です。
とくに3つ目が効きます。ひとりで完結する仕事は、規模が小さいものに限られます。
処理が速いことの、落とし穴
速い人には、特有の詰まり方があります。
自分でやったほうが速いので、人に任せなくなる。すると、担当できる量が自分の処理能力で頭打ちになります。
また、答えが早く見えるぶん、他人の理解を待つのが苦手になりがちです。正しい案が通らない理由の多くは、内容ではなく伝え方にあります。
もう1つ、説明を飛ばしがちという問題もあります。自分の中では結論まで来ているので、途中の説明が省略されます。
じっくり型が、有利になる場面
逆に、処理が速くない人が強い場面もはっきりしています。
前提を疑う場面、複雑な事情が絡む場面、長期の信頼が要る場面。速さが役に立たない問題ほど、時間をかけられる人が勝ちます。
自分がどちらの型かを知ったうえで、噛み合う仕事を選ぶ。これは能力の高低とは別の話です。
そして、どちらの型も、片方だけでは足りません。速く回す場面と、じっくり考える場面は、同じ仕事の中に両方あります。
まとめ
- 学校の条件(問題が与えられ、答えが一つ)と職場の条件は違う
- 仕事では、問題設定・調整・実行の粘りが効いてくる
- 成果を決めるのは、問題の選び方・専門知識・人と動く力・続ける力
- どれもテストでは測られていない。評価が食い違うのは自然
- 処理が速い人は、任せられず量が頭打ちになりやすい
- 速さが効かない問題では、時間をかけられる人が強い