「たぶん大丈夫」の精度を上げる。判断力は遊びながら鍛えられる
自信と正解率のズレをキャリブレーションと呼びます。自信過剰・自信過小それぞれの直し方と、予測ノートやゲームを使った日常の練習方法を紹介します。
- こんな人に
- 判断力を鍛えたい人
- 結論
- 自信と正解率のズレは、遊びながら測って直せる
- 読む時間
- 約3分
「たぶん間に合います」と言って間に合わなかったことは、誰にでもあります。問題は、外したこと自体ではなく、自分がどれくらい外すのかを知らないことです。
自信と正解率はズレる
「絶対そうだ」と思ったことが外れ、「自信ないけど」と言ったことが当たる。この、自信の強さと実際の正解率のズレ具合をキャリブレーションと呼びます。
キャリブレーションが良い人とは、物知りな人ではありません。80%と言ったときにおよそ8割当たり、50%と言ったときにおよそ半分当たる人のことです。知識量とは別の能力で、しかも鍛えられます。
自信過剰と自信過小、どちらもコストがある
自信過剰の人は、見積もりが甘くなります。締め切りを守れない、リスクの想定が足りない、確認を省く。周囲からは「言うことが当てにならない」と見られます。
自信過小の人も損をします。わかっているのに主張できない、決めるのが遅い、機会を逃す。「自信がないので」と前置きした意見が実は正しかった、ということが繰り返されます。
どちらも、直し方は同じです。自分のズレの方向と大きさを知ることから始まります。
予測ノートをつける
一番シンプルな練習は、予測を数字で書き残すことです。
- 仕事や生活の中で、あとで結果がわかることを1日1つ書く
- そのとき「何%くらいの確率でそうなると思うか」を書く
- 結果が出たら、当たり/外れだけ記録する
例:「この資料のレビューは今日中に返ってくる:70%」「あの案件は来週まで動かない:85%」。2週間分たまったら、70%と書いたものが何割当たっているか数えます。
70%と書いた予測が9割当たっているなら、あなたは自信過小です。もっと強く言っていい。逆に5割しか当たっていないなら自信過剰なので、見積もりに余裕を足す必要があります。
ゲームが練習になる理由
判断の練習に向いているのは、短い時間で結果が返ってくる場面です。仕事の判断は結果が出るまで数か月かかることも多く、練習の回数を稼げません。
その点、ボードゲームやチェスのような遊びは、一手ごとに読みの正誤が返ってきます。「この手なら安全だと思った」が数手後に検証される。この短いサイクルを何度も回せるのが、遊びの利点です。
コツは、指す前に一言だけ予測を言葉にすること。「たぶん取り返される」と思ってから指すと、結果が予測の答え合わせになります。ただ遊ぶより、はっきり練習になります。
仕事での使いどころ
慣れてきたら、仕事の発言に数字を添えてみてください。「たぶん大丈夫です」を「8割方いけます。残り2割は先方の回答待ちです」に変える。
この言い方には副作用があります。外れたときに、なぜ2割のほうが起きたのかを検証できる。曖昧な言い方だと、外れても学習が起きません。数字を出すのは、自分のために振り返りの材料を残す行為でもあります。
まとめ
- 自信と正解率のズレをキャリブレーションと呼ぶ
- 自信過剰も自信過小も、それぞれコストがある
- 予測を%で書き残し、2週間後に答え合わせをする
- 結果がすぐ返る遊びは、判断の練習に向いている