プログラマーのキャリアは、35歳で終わらない。何が変わるのか
定年説はほぼ否定されましたが、年齢とともに求められるものが変わるのは事実です。何が変わり、何を積んでおくと選択肢が減らないのかを整理しました。
- こんな人に
- 年齢とキャリアが気になる技術者
- 結論
- 定年説はほぼ否定された。ただし求められるものは年齢とともに変わる
- 読む時間
- 約2分
「35歳定年説」は、いまではほとんど語られなくなりました。実際、それ以上の年齢で第一線にいる人は珍しくありません。ただ、年齢とともに求められるものが変わるのは事実です。
何が変わって、何が変わらないか
変わらないのは、コードを書く力の価値です。ここは年齢と直接の関係がありません。
変わるのは、周囲の期待です。同じ成果を出しても、若手なら「よくやった」、経験者なら「当然」と受け取られる。そして、それ以上の何かを期待されるようになります。
期待される「それ以上」の中身
- 問題の設定。何を作るかを決める側に回る。指示を受けて作るだけでは、経験の価値が出ません。
- 判断の速さ。過去に見た失敗のパターンから、危ないところを先に指摘できる。
- 他人を機能させる。設計を共有し、レビューし、詰まっている人を進める。
- 技術と事業をつなぐ。技術的な選択の意味を、技術以外の人に説明できる。
どれも、時間をかけないと身につかないものです。だから経験者に期待されるのは自然なことですが、意識して積んでいないと身につきません。
学び続ける量は、減らしていい
新しい技術を追い続けなければならない、という圧力を感じる人は多いと思います。
ただ、経験が長くなると新しいものを理解する速度自体は上がっています。似た構造を見たことがあるからです。
だから、追う量ではなく選び方を変える。全部を触るのをやめて、自分の領域で使うものだけを深く。広く浅く追い続けるのは、若手より不利な戦い方です。
管理職にならない、という道
経験を積むと、管理職への打診が来ることがあります。ここは選択であって、必然ではありません。
作ることを続けたいなら、その道もあります。ただし、何かの領域で代わりが利かない状態を作っておく必要があります。年齢だけが上がり、できることが同じままだと、選択肢が減ります。
深める方向は、技術そのものでも、特定の業務領域でもいい。医療、金融、製造。ドメインの知識と技術の組み合わせは、年数がそのまま価値になる数少ない領域です。
体と、生活のほうが先に効いてくる
実際に第一線を離れる理由として多いのは、技術の陳腐化ではありません。
長時間の作業がきつくなる、家庭の事情で時間が取れなくなる、健康を崩す。技術より先に、生活のほうが制約になります。
だから、続けたいなら早いうちから働き方を設計しておく価値があります。長時間労働を前提にした働き方は、いずれ続けられなくなります。
まとめ
- コードを書く力の価値は年齢と関係ないが、周囲の期待は変わる
- 期待されるのは、問題設定・判断の速さ・他人を機能させる力・事業とつなぐ力
- 新しい技術は、追う量を減らして選び方を変える
- 管理職は選択であって必然ではない。ただし代わりが利かない領域が要る
- ドメイン知識と技術の組み合わせは、年数が価値になる
- 第一線を離れる理由は、技術より生活と健康のほうが多い