頼れない人は、頼られない。弱さを見せることが関係を長くする理由
頼られるけれど、自分は頼らない。長所に見えますが、相手には返せない借りが残ります。長く続く関係には、たいてい両方向に借りがある。頼ることを技術として扱うための話です。
- こんな人に
- 頼られるが自分は頼らない人
- 結論
- 頼られない相手は遠い人になる。小さな頼みごとから始める
- 読む時間
- 約2分
相談はよく受ける。でも、自分の悩みは話さない。困ったときも、なんとか自分で処理する。
こういう人は、周りから頼りにされます。ただ、友人関係の続き方でいうと、あまり良い状態ではありません。頼らない人は、いつのまにか関係が薄くなっていくからです。
返せない借りは、居心地を悪くする
理由は単純です。ずっと助けてもらっているのに、こちらは何も返せていない。この状態は、相手の側に負い目を残します。
人は借りを返せないと、その関係に居心地の悪さを感じます。会う頻度が少しずつ減り、あるとき自然に途切れる。感謝しているのに離れていくという、少し悲しい形です。
逆に、長く続いている関係を見ていくと、たいてい両方向に借りがあります。あのとき助けてもらった、こっちも助けた。この往復が、関係を対等にします。
頼ることは、甘えではなく技術
とはいえ、急に深刻な相談をするのは難しい。順番があります。
- ① 断られても困らない頼みごとから。「この店知ってる?」「これ、どう思う?」。相手が5分で答えられる大きさが目安です。
- ② 自分の状況を、一言だけ話す。相談ではなく報告で構いません。「最近ちょっと忙しくて」でも、開示は開示です。
- ③ 結果を伝える。ここが抜けやすい。助けてもらったあと、どうなったかを伝えると、次も頼れる関係になります。
とくに①は効果が大きい。人は頼られると距離が縮まります。頼むことは、相手に負担をかける行為ではなく、関係を進める合図です。
「心配させたくない」は、たいてい逆に働く
話さない理由として、よく挙がるのがこれです。気持ちは分かりますが、実際には逆の結果になることが多い。
あとから大変だったと知った友人は、たいてい「なぜ言ってくれなかったのか」と感じます。心配させないための沈黙が、信頼されていないという合図として受け取られてしまう。
全部を話す必要はありません。起きたことだけ、事実として伝える。それで十分です。
頼る相手は、分散させる
注意点もあります。頼れるようになった人が、ひとりに集中して話してしまうことがあります。
受け止める側にも容量があります。同じ相手に長く重い話を続けると、相手が先に消耗します。相談先を2〜3人に分けておくと、どちらも無理がありません。
内容によっては、友人ではなく専門の窓口のほうが適切なこともあります。友人に求めるのは解決ではなく、話を聞いてもらうことだと分けておくと、お互いに楽になります。
受け取ることも、練習が要る
最後に。助けを申し出られたときに、反射的に断ってしまう人がいます。
「大丈夫です」を言う前に、一度だけ考えてみてください。受け取ることは、相手に役割を渡すことでもあります。断られた側は、少し寂しい。
自分がいま与える側に偏っているかどうかは、良い友人診断の「頼り、頼られる」で確認できます。ここが低く出た人は、増やすべきは与える量ではなく、受け取る量のほうです。